むか~しむかし、こんな記事を書きました。
長年やってきた水泳コーチの仕事を「やめとけ!」とバッサリ斬った話ですが、これに対し手の平を返すわけではなく、今回は「スイミングスクールで子どもに水泳を教える仕事自体は楽しいよ~」というお話です。
そこで「水泳コーチの仕事の楽しさとは?」という書き方をするとめちゃくちゃ長く(くどく)なるので、長年やってきた仕事を、これまでに得たスキルを生かしてやってみれば気持ちいいぃぃぃぃぃ!となった、というテイで読んで頂ければと思います。
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完全アウェー状態からのスタート
昔の知り合いからの依頼を受け、仕事を始めたのは自分に縁もゆかりもないスイミングスクールです。なので、働いているスタッフに知り合いがいない。教える子どもは顔も名前も知らない。職場となるプールに入ったこともない。そんな完全アウェー状態でのスタートです。
しかし自分にとってこの条件は、気にしないといえば嘘になりますが、どちらかといえば良いことなのです。
なぜか?それはアウェー状態ということは、向こう、子どももスタッフも保護者も自分のことを知らないわけで、「凄いコーチがやってきた!」というサクセス(?)ストーリーが描きやすいからです。
なんだかいきなり大風呂敷を広げましたが、まぁ自己満足だと思ってお読みください。
ただ子どもスタッフ保護者を笑わせる
仕事内容は「子どもに水泳を教えること」なのですが、今回の場合はそのやり方には細かい取り決めがありません。もちろん子どもの安全を守ることや、進級基準の内容、「楽しい⇒興味を持つ⇒がんばる!」みたいな基本的なことはお互いに確認した上で、それ以外は「好きにやっていい」ということです。
そこで自分が取った手法は、ただ子どもを笑わせることです。
なんだ・・・と思われるかもしれませんが、そこにいる子どもも、隣りのコースにいる子どもも、監視員として立っているスタッフも、隣りで教えているコーチも、ギャラリーで我が子を見守る保護者も、全てに「何をやっているのだろう?」と思わせるくらい担当する子どもを笑わせます。
その声は25m先にいる別のコーチのクラスにも届き、ガラス一枚向こうのギャラリーにいる保護者の耳を傾けさせ、隣りの隣の隣りで泳いでいる大人の方の泳ぎを止めるくらい笑わせます。
子どもに対してやっていること自体はしょーもないことなのですが、周りの人間に「何がそんなに面白いの?」と思わせるには、それなりに大変です。
ただその大変なことをしておくと、子どもはコーチに注目して、指示や注意が通りやすくなります。コーチ1人に子どもが10人なんて当然の世界ですので、語弊はあるかもしれませんが、ある種の洗脳をして交渉をして、子どもをうまくコントロールをしないといけません。
それを理解していない人にとっては「不要」の2文字ですが、自分にとっては必要なことだと思っています。
各方面から賞賛の声が!
で、今回の場合それが上手くハマりまして、各方面(?)から最大限の賞賛の声を頂きました。
- 「子どもがあんなに笑っているの初めて見た、監視員として全体を見ないといけないのに、目を奪われてしまった」by監視員
- 「自分のクラスの子どもが、そっちばかりを見て困る」by隣のコーチ
- 「振替でニシオカコーチのクラスを経験した子どもが、戻りたくないと言ってる」by他のコーチ
もちろん30年近くやってきた仕事ですから、これくらいできて当然なのですが、やっぱり褒められると気持ちが良いものです。
さすがにおっさんですから冷静な振りをしていましたが、心の中ではイエエェェェェェェ!!と叫んでいました。
ま、そうやってまんまと乗せられているだけかもしれませんけどね・・・
これができないコーチが辞めていく
いやぁ~、やっぱりコーチの仕事は楽しいものです。
これでお金ももらえるなんて、自分にとっては一石二鳥のありがたい話です。
しかし残念ながら、この域にたどり着けなくて辞めていくコーチがいるのも実情です。
実際、自分みたいなおっさんがプールに入っていることもそうですし、聞けばコーチの数が足りなくて入会をストップさせているスイミングスクールも結構あるようですので、コーチ不足は深刻になっているのでしょう。
以前はスイミングスクールを運営する会社に勤める人間として、コーチ不足を解消するためにアレやコレやと考えていましたが、今では立場が変わってしまい、逆にコーチ不足の方が仕事にありつけるので、上手く行けば報酬の交渉なんて出来たりして、えへへへへ
なんて、取らぬ狸のなんとやらですな。
というわけで、今週もがんばって働きます!
でわ、股!!
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