「小さくても勝てます」という経営学のことを学べる本を読みました。
そもそも会社を辞めて経営学的なことを学ぶ必要はないのですが、ブログの運営もYouTubeに動画を上げることもどちらも個人商店と考えた場合、何かヒントになりそうなことが書いてあるのでは?という直感でアマゾンで注文してみました。
この本を勝った理由のもうひとつが、物語の舞台が理容室ということです。
以前触れましたが、小学生のときの友人がこのブログを読んでくれていて、いつもツイッターでいいね!してくれます。そんな有り難い友人は理容室を営んでいて、なんだかちょっとでも役に立てれば。という気がしたからです。
ま、その友人からすれば「オマエに言われなくても・・・」となりそうな気がしますけどね。
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本の内容は実在する理容室が成功する道のり
本の内容について簡単に説明すると、こんな感じです。
理容室の2代目に生まれた主人公が、経営多難となっている店を何とかしようと考えるがどうにもならなくて将来への不安を募らせています。
そこに現れた関西弁の元経営コンサルタントに、調髪料を無料にする代わりに店を繁盛させるアドバイスをもらう約束を取り付けます。
ところが元経営コンサルタントの出す指示は、業界の常識を覆すような非常識なものばかり・・・さてさて物語はどうなるのでしょうか?
とまぁ、よくあるパターンといえばそうなのですが、難しい言葉がが並んで頭に入ってこないお堅い本よりも、わかりやすく経営のことが学べる内容となっています。
で、この本の舞台となる理髪店「ザンギリ」は東京の西新宿に実在します。
つまり著者であるさかはらあつし氏が、実在する理髪店「ザンギリ」の経営のアドバイスを行い、その成功サクセスストーリーをまとめたのが、この本ということです。
9年間で売上げ3倍
正確な年月はわかりませんが、本の内容によると「ザンギリ」の売上げは9年間かけて3倍になっています。
- スタート時の実績(月間)
- 来客数 200人
- 稼働率 22.9%
- 売上 200万円
- 9年目の実績(月間)
- 来客数 1030人
- 稼働率 58.9%
- 売上 631万円
こうやって数字だけ見ると簡単そうに思えるかもしれませんが、本によると理容業界は冬の時代だそうです。
10分1,000円でカットしてくれる理容室の台頭や、同じ髪を切るのならカリスマ美容師を目指す若者が多く、理容師を目指す人が減少している中で、売上げを3倍にするのは本当に大変なことでしょうが、それでもこの実在する理容室「ザンギリ」はやってのけたわけです。
では、元経営コンサルタントが実際にどのようなアドバイスとしたのか?全てを書くことは出来ませんが、その一部を紹介します。
ピーナッツを毎晩1粒ずつ食べる
まず始めに出された指示がこれで、毎晩ピーナーッツを1粒ずつ食べることで、成功するイメージを頭に思い浮かべ、それが脳に残ったまま翌朝を迎えれば、自然と問題を解く方法を見つけ出すように意識が働くのだそうです。
ビジネス名言カードを配る
「ザンギリ」のお客さんにサラリーマンが多いことから生まれたアイデアで、大金をかけずに出来るサービスとしてお客さんからも好評を得たそうです。
トッピングメニューを売る
理容室で調髪以外にも提供できるサービスとして、マッサージや耳掃除に顔パックなどがあるので、それらを組み合わせて「課長街道コース」や「社長街道コース」と名付け、客単価を上げるという作戦です。
あくまでも一部だけの紹介で、本業の方からは「そんなの当たり前」などと思われるかもしれませんが、これらを全て結びつける考え方やアイデアを思いつく方法、そして学び続けることの大事さなどがこの本には書かれています。
継続は力なり
理容室が舞台の物語ですが、それ以外の分野でも生かせそうなアイデアが詰まっています。
例えばブロガーの観点で見た場合、このような例が書かれていました。
あるとき元経営コンサルタントの指示を受け、世の中の政治家の髪型を理容師の目で見て論評し、それをブログで世の中に発表するようになります。
すると3年後、TV局から出演依頼があり、そのときに政治家髪型評論家として出演することで話題となり、他のメディアからも注目されるようになって店の認知度も上がったそうです。
このブログ以外の話でもそうですが、この本では「継続は力」という言葉が何度か出てきます。他にも「マグカップを目の高さに持ち上げて、そこに牛乳を入れたとき、牛乳が溢れ出すまでわからない」というような話も出てきます。
つまり短期間で成果が出ない政治家の髪型について書いたブログでも、3年も続ければメディアに注目されるようになりますが、それが3年なのかは誰にもわからない、ということですね。
ちなみにこのブログも、まもなく3年目に突入しますが、世間に注目されるような気配は全くございません。
いつかそんな日が来るのでしょうかねぇ?(と思っちゃいけないのですね!)
オススメの本
もちろん経営学を学ぶための本としてオススメの本ですが、単に小さな理容室が成功するまでのサクセスストーリーとしても楽しめる本です。
で、ちょっと気になったので著者のさかはらあつしさんの他の著書を調べてみると、少し古いですがこんな本がありました。
どうやら著者は、あのサリン事件に遭遇していて、他にもいろいろと数奇な運命をたどられているようです。
今回紹介した本とは趣旨が違いますが、ちょっと面白そうなので機会があれば読んでみたいと思います。
でわ、股!!
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