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奇跡体験!アンビリーバボーで放送された「マーケットバスケット」の物語に泣いちゃったハナシ(文字のみ)

どうも、マスクド・ニシオカです。

いやぁ~泣きましたね。

もう50代にも近くなって、完全に涙腺がバカになっているのでしょうけれど、それでも泣きました。

昨日「奇跡体験アンビリーバボー」で放送された『市民たちの闘い アメリカのスーパーで起こった奇跡』を観て思わず涙がチョチョギレました。

そこで自分の感想を赤文字で加えながら、番組の内容を文字のみで再現したいと思います。

なお、番組の内容を一字一句間違わずにお伝えすることはなく、個人的なフィルターを通しておりますので、予めご了承ください。

 

舞台はアメリカに実在するスーパーマーケット

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出典 http://www.fujitv.co.jp/unb/contents/171109_2.html

これは実際にあった物語です。

アメリカ北東部に72の店舗を持つ「マーケットバスケット」というスーパーマーケットがあります。

今回の物語の中心人物となるアーサー・Tの祖父が100年前に小さな食料品店から始めて、その子どもでありアーサー・Tの父が規模を広げた店です。

祖父は顧客重視の経営方針で地域の住民からも愛され、それを引き継いで社長となったアーサー・Tも従業員に顧客重視の精神を説いていました。

ある日、幹部のひとりが業者と掛け合い、仕入れの値段を10%安くしたことで、売上げを上げられると喜んで報告しましたが、社長であるアーサー・Tは「これでお客さまに、さらに安く商品を提供できる」と喜び、価格交渉をしてきた幹部はガッカリします。しかし、これこそがマーケットバスケットの経営方針だと諭されるのです。

その「人を大切に、人に奉仕する」精神は顧客だけでなく従業員にも行き届き、本来効率化を考えるのであれば不要とされる袋詰め係を雇用し、従業員もその精神を学んでいくのでした。

<個人的感想>

自分のいた会社も、最初はこんな感じだったのです。

一度会社が倒産して、会社に残った社員をなんとかしようとしてくれた新たな幹部の人たちと、自分たちのために奔走してくれた新しい幹部を支えようと働く社員が一枚岩となり、自慢できる素晴らしい会社だったのですが・・・

というのは置いておいて、物語の先を見てみましょう。

 

しかし、アーサー・T解任のニュースが!

ある日、新聞にアーサー・T解任のニュースが載ります。

どうやら創業者である祖父の遺産を巡り、父の兄弟の子どもである従兄弟が大量の株式を手にしたことで、アーサー・Tの解任を要求したようです。

実はこの従兄弟は経営学を学んできたエリートで、高校生のときから現場で働いてきた叩き上げのアーサー・Tとは真逆の考え方をしています。

これだけ儲かっているのなら、それを株主(つまり自分)に還元すべきという従兄弟と、儲けはサービス向上に使い、その次に従業員、最後に株主であるべきというアーサー・Tの意見は対立しますが、株を持っているは従兄弟ですから、結局アーサー・Tは解任されてしまいます。

<個人的感想>

自分なんてただの社員でしたから、詳しいことは今でもよくわかりませんが、株式会社というのは株をたくさん持っている人が決定権を持っています。

自分がいた会社も、実は会社のトップが謀反を起こされないように、ガッチリ株を持って離さなかったそうですから、株って怖いですよね。(違う?)

 

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そのとき、アーサー・Tを慕う幹部が動いた!

これを知ったアーサー・Tを慕う幹部が、まずネットを使った署名活動を行い、すぐに従業員1万人の署名が集まりましたが、従兄弟たち新経営陣はこれを拒否(というか無視?)します。

そうなったらやるべきことはひとつ!と物流をストップさせて、その責任を新経営陣に取らせ、その代わりにアーサー・Tを再び現場復帰させようとしました。

しかし、物流センターで働く社員700人に新経営陣からメールが届きます。

「もし仕事を放棄するなら、別の人に働いてもらいます」つまり現場放棄を理由にクビをチラつかせて、ストライキを思い止まらせようとしました。

そこで物流センター長が社員に語りかけます。

「俺はアーサー・Tの考え方に賛同している。だから違う考え方を持つ人の下で働く気はない。だから俺は闘うことにした!だからストライキをする!」

「無理にとは言わない。話を聞きたくない人はこの場を去ってくれ。」

ここで数名の社員がその場を去り、残ったほとんどの人がこう言いました。

「俺たちはスーパーマーケットで働きたいのではない、アーサー・Tやアナタのいるマーケットバスケットで働きたいのです」

そのときにストライキに参加した社員の現在の姿が紹介され、インタビューでこう答えています。

「たとえ職を失ったとしても、人生には立ち上がらなければならないときがある。このとき取った行動を今も後悔はしていません。」

<個人的感想>

まずここら辺ですでにウルっときましたよ。

「俺たちはスーパーマーケットで働きたいのではない、アーサー・Tやアナタのいるマーケットバスケットで働きたいのです」なんてメチャクチャ良い話じゃないですか。

もちろん番組が伝わりやすく面白くするために脚色しているでしょうが、それでも実際にこんな会社があることを知ると、自分がいた会社は・・・って思ってしまいます。

自分の場合も、自分を育ててくれた会社には感謝しているし、会社とはそういうものだと思っていましたが、本を読んだりこういうニュースでそんな会社があることを知って、疑問を持つようになり、結局は辞めてしまいましたからね。

 

いよいよストライキが始まります!

多少残った社員で商品の搬送が行われますが、その数は足りておらず、すぐに店は品薄状態となります。

そこで会社は物流担当の幹部8名を解任し、これでストライキも終わるだろうと考えますが、今度は店舗で働く従業員が反応し、ポスターなどを店に貼って事態を客にアピールし、中にはクビ覚悟で店員自ら不買運動を起こす者まで現れました。

ここで会社は次の一手を放ちます。

「今いる従業員と、復帰した従業員には店長などのポストを用意する。しかも復帰した従業員へのペナルティーはなしとする。」

これで従業員の気持ちを揺さぶろうとして、実際、動揺する従業員もいました。

さらに会社は、これで人員削減できれば、その分商品の値段を下げることで、客も戻ってくるだろう。そして、客には経営者が誰だろうと関係ない。気になるのは商品の値段だけ。と話し合います。

しかし、会社の思い通りにはならず従業員は復帰しません。

ただ、従業員も客が迷惑している姿を目にして「誰のためにストライキをしているのだろうか・・・」と悩み始めます。

  • 会社が要求を飲むこともなく
  • 従業員はストライキに悩み
  • アーサー・Tは姿を見せず

完全なこう着状態となります。

<個人的感想>

もちろん番組ですよ、しかも遠く離れたアメリカで起こったことですよ。

でもね・・・「客には経営者が誰だろうと関係ない。気になるのは商品の値段だけ」ってなんじゃい!

このバカちんがー!!

オマエだって経営者のひとりじゃろが!ってことお客さんからしたら、お前じゃなくても良いってことになるやろがー!それがわからんのにお金の計算ばっかりできても仕方ないわー!いんでまえー!

と・・・これくらいのレベルで興奮してしまいました。

でも、こんな考えを持っている経営者なんて、日本にも腐るほどいるんでしょうね。

 

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ストライキから2週間・・・

膠着状態が続く中、今度は客が行動を起こします。

それは他店で商品を買ったレシートを、店のガラス窓に貼り付けるということでした。レシートを貼ることで、どれだけの売上げが失われているかを知らしめるためであり、アーサー・Tが復帰するまでマーケットバスケットでは買物をしないというボイコット宣言でした。

そのきっかけは、新聞の広告欄に載った一文でした。

 

マーケットバスケットの現CEO 取締役および株主の皆さんへ

 

不買運動はマーケットバスケットの従業員によるものではなく、客によるものです。

 

不買運動をしているのは、あなたの客なのです。

 

売上げをもたらすのは、あなたの客なのです。

 

アーサー・TがCEOに復帰するまで、マーケットバスケットで買物をしないと決めたのは、あなたの客なのです。

 

この広告料を支払ったのは、あなたの客なのです。

 

あなた方は客をクビにできない、私たちが買物をしないのだ。

 

広告主は顧客有志の集まりで、これがきっかけで客が店のガラス窓に他店で買物をしたレシートを貼るボイコット運動は全店に広がり、ついには客が主導で署名活動を行い、さらには集会まで開かれるようになり、その数は200万人にまでなりました。

<個人的感想>

もう30年近く前の話ですが、自分が働いていた現場の責任者に会社から転勤の通達が来て、それを知ったお客さんが署名活動をして会社に訴えて、転勤がなくなったことがあります。

なんだか美談にも思えますが、実は、その署名活動をしてもらうようにお客さんに頼んだのが責任者本人であり、結局は我が身かわいいだけだったのか・・・ということを思い出しました。

あまり関係なくて、すみません・・・

 

そして、ついに!

ある夜、関係者にメールが届きます。

「本日付けでアーサー・TはCEOに復帰しました。」

実はアーサー・Tは解任後、従兄弟から経営権を取り戻すために、資金調達に奔走していて、その資金で株を買い戻そうとしていたのです。

その額は、日本円にして1700億円

当初は株式の売買を渋っていた従兄弟でしたが、このままでは雇用不安が広がると州知事が説得し、やむなく同意したのです。

アーサー・T復帰の知らせを聞いた関係者は、すぐに物流再開のためにトラックを走らせ、次の朝には店舗に商品が戻っていました。

アーサー・Tは復帰後、集会に集まった人にお礼を述べた上でこう言います

「ここマーケットバスケットという職場には、働くということ以上の意味がありました。」

<個人的感想>

番組ではサラっと語られていますが、この1700億円ものお金をどこから調達したのだろう?とか、ここまで騒動がひどくなっているのに、まだ渋っている従兄弟って何を考えているのだろう?とか、州知事が動くって凄いことじゃないの?とか、いろいろ謎なことはありますが、これは本になっていて、これを読めばわかるかもしれません。

 

 

そして現在・・・

それから3年が経ち、マーケットバスケットは新たに9店舗がオープンし、全米で81店舗を展開するまでになりました。

そのときを知る従業員は、「専門家からは、昔のように上手くはいかないと言われましたが、今は昔よりも好調です。」と語ってくれました。

最後に番組スタッフは、アーサー・Tにインタビューを試みましたが、彼は応じませんでした。

前述の従業員によると「彼は謙虚であり、今回のことも自分が注目を浴びることではない。と思っているのでしょうね。」ということでした。

<個人的感想>

カッコイイだけではメシは食えませんが、それでもカッコイイことに憧れます。

 

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個人的感想まとめ

人を大事にするって、簡単なようでめちゃくちゃ難しいですよね。

きっと長く時間をかけて現場で育ってきたアーサー・Tだから、その考え方を信じ抜くことが出来たし、それで成功もしてきたのであって、付け焼刃で従業員や顧客を信じようと思っていても、ちょっと裏切られたり騙されたりしたら、すぐ考えを引っ込めてしまうでしょう。

それでも日本でも、従業員を信じる会社は実在していて、このような本もあります。

ありえないレベルで人を大切にしたら23年連続黒字になった仕組み

ありえないレベルで人を大切にしたら23年連続黒字になった仕組み

 

 

文中にも少し書きましたが、自分がいた会社も最初はマーケットバスケットの本来の精神を持つ、素晴らしい会社だったのです。

一度は倒産した会社をみんなで盛り上げて何とかしようと頑張っていたころがあったのです。

でも会社が軌道に乗り、10年経ったころには余裕が出てきたのか、会社のトップに猜疑心が生まれて、だんだんおかしくなってきます。

その頃から「社員を大切にする」なんて言葉だけで、誰もが他の誰かの失脚を手ぐすね引いて待っている状態になりました。

それでもさらに10年働いて会社設立20年の年に、もう自分が知っている会社ではないと見切りをつけて辞めちゃいましたが、全く後悔はしていません。

今回紹介した物語では、アーサー・Tと従兄弟の対立があり、アーサー・Tが復帰したことで元の会社に戻ったのですが、自分のいた会社の場合、会社のトップがアーサー・Tのような考え方をしていたのに、いつの間にか従兄弟のようになってしまったので、復帰もクソもありません。

それでも会社は順調で儲かっているみたいですから、それはそれで良かったのでしょうかね。

 

そんなことがありましたので、今回の番組を観て泣いちゃったと、そういうことです。

最後まで読んで下さってありがとうございます。

 

でわ、股!!

 

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