スイミングスクールで、子どもに水泳を教える仕事をしています。
クロール、背泳ぎ、平泳ぎにバタフライまで、基本なんでも教えますが、個人的にはチビッ子クラスが好きです。
で、そのチビッ子クラスでのお話。
すでに泳ぐことは出来るけれど、まだ背面浮き(上向けで浮かぶこど、背浮きともいう)は出来ないので、その練習をしていました。
プールサイドの壁につかまった子どもの頭をコーチが支え、ゆっくりと手を離して身体を伸ばしながら、腰が引けないよう、ヘソを上げるように注意して、上向けで浮かびます。
その日教えいた女の子、もうほとんど出来るようになっているのですが、たまに身体に力が入るのか、アゴを引いてしまいます。
この背面浮きというのは、特にバランス感覚が重要で、ちょっとした動きで沈んでしまうことがありますので、アゴが上がるだけでも沈む場合があります。
そこで、その女の子に、こう指示を出しました。
「ちょっとアゴを上げようか」
すると女の子は、ちゃんと聞いて反応してくれたのですが、思いっきりアゴをしゃくり上げて、かわいい「子どもイノキ」の完成です。
それを見た、プロレスファンでもある自分は笑いを抑えきれず、レッスン中にも関わらず大爆笑したのですが…
後になってよくよく考えてみると、その女の子は、なぜコーチが笑ったのかわからないでしょうし、その様子をギャラリー(見学室)で見る保護者も、きっと、わからないでしょう。
そして、「アゴを上げる」指示をしたはずが、「アゴをしゃくる」ことになっているので、コーチとしてもだめなわけです。
というわけで、コーチとしても人間としても、まだまだ精進が足りないなぁ〜と思ったお話でした。
でわ、股!!