46歳で退職してブロガーになってみた

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スイミングスクールのコーチが上手い子どもほど補助しない理由のハナシ

スイミングスクールで子どもに水泳を教えるときに、直接触って正しい形(フォーム)に導くことを『補助』と呼びます。(スイミングスクールによって違いあり)

子どもに限らず人間は、意外と頭でイメージした通りに体を動かせていなくて、自分では真っ直ぐになってると思っても曲がっている、なんてことがあります。

しかも、水泳というのは水中でバランスを取ることが常に求められる運動で、微妙なバランスの崩れが体全体に大きな影響を与えますので、イメージ通りに体を動かすことは必須ともいえます。

 

ただ、全てのコーチが、担当した子ども全員に平等に補助をするか?と問われますと、そうではありません。

もちろん、コーチとして未熟で上手く立ち回れないから補助ができない、なんていうのは論外として、ちゃんとした理由があります。

 

例えば子どもが10人受け持ったとして、レッスンの時間が(正味)50分だとします。

それをひとりのコーチが教えるとすると、子どもひとりに補助できる時間は5分となり、これはベテランコーチだろうが素人コーチだろうが変わりません。

しかし、子ども10人の泳力は均等ではなく、上手い子どももいれば下手っぴな子どももいて、必ずバラバラです。

で、コーチの仕事は『子どもたちを全員合格させること』ですから、合格に一番遠い子どもにたくさん補助したい、という心情が生まれます。(これが正しいかは別)

そうなると平均5分だった補助の時間をやり繰りして、上手い子どもの補助の時間を減らし、下手っぴの子どもの補助の時間を増やす、ということが行われます。(やはり正しいかは別)

つまり、この部分だけを抜き出して書くと、『上手い子どもほど補助しない』ということになるわけです。

 

もちろん、高いお金を払って子どもを通わせている保護者からすると、理屈は理解できても釈然とはされないでしょうし、「それはソッチの都合!」と憤慨される方もおられるでしょう。

しかし、複数人をひとりのコーチが教えることと、定期的に行われる進級テスト(泳力認定)のシステムがある限り、この矛盾を解消するのは難しいと思われます。

それでもどうしても、と思われる方に解決方法を書いておくと、子どもひとりにコーチがひとり、つまりマンツーマンで指導すれば問題は解消されます。(たぶん)

ただ、普段10人の子どもを指導するコーチにマンツーマンをしてもらう場合、料金も10人分もらわないとスイミングスクールとしては成り立たないわけで…なかなか現実的ではありませんね。

 

ちなみに、この『上手い子どもほど補助しない』という理論は、ベテランコーチになればなるほどその傾向が高くなりますが、決して全てのコーチがそういう考え方をしているわけではありません。

そして、さらにベテランを超える経歴を持つコーチになると、『補助なんて、保護者へのパフォーマンスなだけ』とバッサリ言い放つ方もおられますが、もちろん自分はまだその域には達していませんので、ちゃんと補助するように頑張っています。(それでも均等ではありませんが…)

 

というわけで、ちょっとしたスイミングスクールの裏話でした。

 

でわ、股!!