46歳で退職してブロガーになってみた

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会社から首を切られる心配をしなかった理由とアルバイトになった理由

どうも、マスクド・ニシオカです。

先日書いた記事に対して、このようなコメントを頂きました。

47歳で社員からアルバイトになって思うこと - 働けおっさんブロガー

この経験すごいなぁ。首を切られる事にビクビクしている社畜には結構羨ましい部分も多いです。

2017/07/29 00:59

b.hatena.ne.jp

コメントありがとうございます。

たぶん、こういう意見が本当(?)で、自分みたいにお気楽アルバイトでやっていけるのは、珍しいほうだと思います。

ただ、よくよく考えると、自分はどうしてそうなっちゃたのだろうかと、社員のときのことを振り返ってみました。

ちょっと遠回りしながらですが、そうなっちゃった理由を書いてみます。

 

スイミングスクールの運営形態

スイミングスクールと一口にいっても、その運営形態は違っていて、大きく分けて2つに分かれます。

  • 会社が直接経営するスイミングスクール
  • 委託を受けて指導を請け負うスイミングスクール

例えば、はてなスポーツというスイミングスクールの運営を行う会社があったとして、その会社が直接経営しているスイミングスクールを直営店舗とします。もう一方は、スイミングスクールの経営自体は別の会社が行っていて、水泳指導の部分だけをはてなスポーツが請け負うことを提携します。これを受託店舗とします。

詳しい説明は避けますが、直営店舗は儲かるけれどリスクは高く、受託店舗は、最終的にオーナーが責任を負いますが、稼ぎをオーナーと分けますので、稼ぎは少なくなります。

ちなみに、その割合は2:8~3:7くらい。もちろんオーナーの方が多いです。

 

会社目線で見る直営と受託

会社目線で考えると、直営店舗の方が儲かりますが、トラブルの数も半端ではありません。

  • 設備(ボイラー等)が壊れた!
  • 会員(子ども)がケガをした!
  • お客さんが怒っている!

このようなトラブルは受託店舗でも起きうることですが、受託店舗にはオーナーがいて基本的にはオーナーが対処することになるので、はてなスポーツはアドバイスという立場で接する形になります。もちろん、お客さんから指導スタッフに対して、ご意見を頂くような場合は、はてなスポーツが対応することになります。

 

受託店舗には契約という縛りがある

受託店舗には会社同士の契約があります。細かい内容はたくさんありますが、その中でも重要な項目がこの2つです。

  • 社員を〇人、配置する
  • 委託(受託)料を、〇%とする

オーナーとしては安定してスイミングスクールを運営したいので、水泳指導を委託するはてなスポーツに、良い人材をたくさん配置して欲しいと思うのは当然です。

逆に、はてなスポーツとしては、その現場の規模ならば何人の社員を配置すれば、問題なく運営できるかを考えます。

そこでオーナーとの契約にある「委託料を〇%にする」という項目に対して、配置する社員の数を多くして欲しかったら、そのパーセンテージを上げてよぉ~と交渉することになります。

オーナーとしては、委託した会社と売上げを折半して、残った分で運営費用を賄わなければならないので、そう簡単には委託料のパーセンテージを上げられません。

ただ、オーナー側には「それだったら、委託会社を変えてやる!」という必殺技があり、それが怖いはてなスポーツはあまり強くいうことはできません。

 

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会社はオーナーに逆らえない

会社としては直営店舗の方が儲かるのですが、受託店舗を失えば稼ぎが減りますから、オーナーには逆らえません。なので、契約を守ることを優先し、社員の数を確保します。

受託店舗の社員が、たとえ正当な理由で会社を去ることになっても、はてなスポーツとしては社員を補充しなければなりません。しかし、余分に社員を抱えることは、人件費の高騰を招きますから、どの現場にも社員の余裕はありません。

じゃあ、その社員はどこから持ってくるかというと、直営店舗からです。なにせ直営店舗は自分が運営しているスイミングスクールですから、社員の数が減っても構いません。

もちろん社員の数が減ったら、売上げが減ってトラブルも増える可能性は高くなるのですが、自分のところで経営しているスイミングスクールですから構いません。いざとなれば、トラブルのあった現場の責任者を変えるだけです。The 非情。

 

直営と受託のしんどさの違い

自分は直営店舗と受託店舗、両方で責任者をしてきたのですが、それぞれの大変さがあります。

受託店舗はオーナーとの契約があるので社員の数は安定していますし、トラブルが起きても最終的な責任はオーナーが請け負うので、基本的には気楽です。しかし、とにかくオーナーとの関係を保つのに気を使うので、考え方が合わないオーナーだったりすると精神的にしんどくなります。

ただ前述したとおり、会社はオーナーの意向には逆らえません。会社が社員をどういうふうに思っていても、オーナーがその社員のことを理解してくれていれば、現場に必要と考えて結果的に守ってくれます。

逆に直営店舗は、自分の好きなようにできる部分が大きいので、運営を学び楽しむことはできますが、とにかく人手不足で忙しくて休みがなくて、精神的に楽でも肉体的には大変な現場です。

本来、直営店舗のオーナーは自分の勤める会社であり本社です。しかし、その本社はオーナーと違って自分達を守ってはくれません。きつい言い方をすれば「他にも変わりの社員はいるぞ」という態度です。

 

会社はどうお考えなのでしょうか?

会社の責任者会議に参加すると、必ずといっていいほど幹部の方々が仰られていた言葉があります。

「本社にクレームの電話が来る様な現場の責任者は、責任者としては失格だ!」

「自分の現場は自分で守れ!」

意味はわかるんですよ。会社としては責任者を叱咤激励するために厳しい言葉を選んでいるのだろうとは思うのですが、会議のたびにこのような言葉を聞いていると、どうしても頭の隅にいくつかの考えが浮かんでしまいます。

  • 「ちゃんと現場を管理して、会社に迷惑をかけない責任者が良い責任者」
  • 「現場に責任を押し付けて、美味しい汁だけ吸うのが会社のやること」
  • 「自分の身は自分で守るもの。ということは、会社は社員を守ってくれない」

ちょっと、ひねくれすぎ・・・ですかね?

 

現場のことを一番わかっているのは、自分だと思い知る

もちろん最初は、自分を育ててくれた会社に迷惑がかからないようにと、お客さんに喜んでもらって、売上げの上がる運営を目指して奔走していましたが、前述したような言葉を何度も耳にすると、考え方も変わってきます。

そこで会議の中で、誰にも迷惑がかからないような、小さなウソをわざと付いてみます。なぜそんなことをしたのか?理由は確かめたいことがあったからで、その結果わかったことがありました。

「この現場のことを一番わかっているのは、責任者である自分だ」

会社は現場のことを数字でしか捉えていません。会員数は上がっているけれど人件費が去年に比べて上がったとか、水光熱費はもっと下げられるはずだとか、物販がもっと伸びるはずだとか、紙に書かれた数字のことについてはペラペラとしゃべれますが、それだけです。

自分が付いたウソの内容は書きませんが、本社はわかっているようで実はわかっていない。会議の席でそれを確かめることができました。それからは、ひたすら現場の数字とにらめっこをして勉強しました。理由は簡単です。

「数字さえ理解出来ていれば、会社に何も言われなくなる」

 

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会社に無断で勝手にやり始める

例えばアルバイトの数が足りないので、求人広告を出して募集しようとすると、それまでは稟議書を書いて本社に提出して、それが通ってから広告会社に依頼をしていました。

しかし、その手間を「無駄」で、「募集する必要があるかどうかを、一番わかっているのは自分」と考えて、勝手にやるようになりました。事後報告だけはしましたが。

さらには、近隣の保育園からプール利用の相談が来たときも、リスクが少なく臨時収入が稼げると判断して、保育園と勝手に話を進めて始めてしまいました。契約だけは本社にお願いして、これも事後報告だけです。

それくらいは当たり前と思われるかもしれませんが、自分のいた会社の中では、責任者であり課長であっても難しいことでした。

会社に長くいた自分は、会社の考え方を理解していました。なので、それを逆手に取って、「こうすれば文句言わないでしょ?」という解釈をしていました。そして、「会社には迷惑をかけないから、その分、好きにさせてもらうからね」という考えに至ります。

 

もし、自分が経営するとしたら?と考え始める

  • 現場の数字が理解できるようになった
  • 好き勝手にやっても、会社に文句を言われないコツを理解した
  • 会社は自分たちを守ってくれない
  • 自分たちの身は、自分で守るもの

あれこれ考えるうちに、「じゃあ、このスイミングスクールを自分で経営したどうなるだろう?」と考え、その観点から現場を見るようになりました。

  • 水光熱費がこれだけかかっているけれど、これは減らすことができる
  • 人件費は減らすことができるけれど、減らすとお客さんが減る可能性が高い
  • 本当にこれだけの広告費を使う必要があるのか?
  • この業者との取引は考え直すべきかもしれない

ただ、結論からすると、この考え方には足りないものがいくつもあります。その当時は会社における本当の役割があることを、全く無視して突っ走っているような状況でしたから、それに気が付かないのは当然かもしれません。

 

自分で運営できるとしたら、会社は不要と思えるように

スイミングスクールの運営は単純なもので、会員の数を増やせば儲かります。取引業者や地主さんとの交渉ごとはありますが、下請けや仕入れといった要素がありませんから、実にシンプルなものでしょう。なので、もし自分が現場を運営するとしたら、会員数を伸ばすことだけを考えれば良いと考えました。

そうなると、会社じゃなくてもいいんじゃね?とか思うようになって、それが会社なんていらなくね?と思うようになります。

ただ、それは会社を毛嫌いしていたわけでなく、単純に、「会社としては、それくらいの気概を持って現場を動かす人材を求めているのでしょ?」という考え方です。本気で現場を運営するために、何かしたわけではありません。

それに、自分が会社にいた間に、その現場乗っ取りみたいなことを、実践した人を何人か見てきて、その大半が失敗しているので、そう簡単に上手く行くことはないのだろうと思っていました。

 

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会社から首を切られる要素は見当たらなかった

ここまで話が上手く伝わっているか、あまり自信はありませんが、要するにこういうことです。

現場でがんばって仕事をして

会社から自分の現場は自分で守れ!といわれて

それならと、数字を含めて現場のことは誰よりも理解出来るようになって

どうせ会社はわかっていないだろうからと勝手にやり始めて

現場を自分で運営することまで考えるようになって

会社からは文句を言われなくなった。

完全に天狗な発言ですが、その当時は調子に乗っていたので、会社に文句を言うことはあっても、言われる筋合いはない!と思っていました。もちろん実際にどうかは知りません。伝わって来ないだけで、めちゃくちゃダメ社員の烙印を押されていたのかもしれませんけどね。

ですから、こちらから会社を辞めることはあっても、会社から首を切られることは1ミリも考えていませんでした。そりゃあ何か大失敗でもすれば、その責任を・・・ということになっていたかもしれませんが、そんな突発的なこと以外では、会社を首になることはないと思っていました。

 

激務を経験して、収入が減ってもいいから休みを求めるように

責任者になったばかりのころは、何もかもが上手く行かなくて、ロープを手に山に向かって歩き出したり、うつを疑って心療内科に通ってみたりしました。

世の中にはもっと激務の中で耐え続けている方がいるとは思いますが、自分としてはかなりしんどいときもありました。(そのときのハナシを書いてあります)

www.maskednishioka.com

ここには書いていませんが、責任者になってから、人手不足に加えてアルバイトが集まらなくて、半年ほど完全休日なしで働いたこともあります。

「責任者なのだから・・・自分でなんとかしなければ・・・」

そう考えると会社に頼ることはできず、抜けた穴は自分が埋めることしか考え付かず、精神的にも肉体的にも厳しいときでした。

そんなことを繰り返してきましたから、たとえ収入が半分になっても、休みがもらえるならそっちを選ぶ!と思うようになりました。

「お金があっても使うヒマがない」

「使うお金は無くても、ヒマが欲しい」

どちらを選ぶかは人それぞれですが、自分は長い会社経験の中で、後者を選ぶようになりました。

だから会社を辞めてアルバイトになることは、どちらかというと願っていたことであり、他人からすれば理解できないかもしれませんが、自分としては理想の人生を歩んでいるのかもしれません。

 

ちなみに、肝心の「お金」については、ちょっとしか貰っていませんでしたけどね。

 

あと、会社を辞めたときのハナシはここにあります。

www.maskednishioka.com

 

最後に

長くなりましたが、最後までお読みいただいてありがとうございます。

ここまで書いた記事が、頂いたコメントの返答になっているか自信はありませんが、46歳まで会社員をやっていた自分が、アルバイトになった(戻った?)のは、このような考え方をするようになったからです。

もちろん、そう思っても会社を辞めることができないの方がほとんどで、自分にはそれを理解してくれる嫁さんがいるから可能なわけで、本当に感謝していますし、恵まれていると思います。

会社も仕事も、おもしろくない!

けれど、辞めるに辞めれない!

もうなんだか地獄の板ばさみみたいな状況にいる方が、きっとたくさんおられるんだろうなと思いますが、残念ながら自分には何もできません。

ただ、こうやってブログに書くことで、自分みたいな人もいて、それでも生きていますよ~!!と、お伝えできればと思っておりますので、今後もよろしくお願い致します。

 

でわ、股!!

 

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