スイミングスクールで、子どもに水泳を教えるコーチの仕事を、長年やっております。
とある日、その日の最後のレッスンを無事終えて、子どもをシャワーまで連れて行く際、プールサイドを歩きながら子どもたちに聞いてみました。
「帰ったら何するの?」
その時点で17時を越えているので、家に辿り着く時間を考えたら『晩ゴハン』が一番有力だと思っていたのですが、先頭を歩く女の子が、こう答えました。
「お風呂に入る!」
なるほど。まずはお風呂に入り、それから晩ゴハンを食べて、あとは寝るだけのパターンから?みたいなことを思っていたら、そんな甘っちょろい(?)考え方を切り裂くようなセリフが、その女の子から飛び出しました。
「だってプールはきちゃないから、家に帰ってすぐに洗わないと」
え~っと、確かにプールは複数の人間が一度に入ることから、いろんな人のヨゴレや菌が入っていてもおかしくはないので、決して間違いではありませんが、プールには『濾過機』と『塩素消毒』という機能が備えられて24時間稼動しているので、水質は常に一定以上に保たれています。
一方、確かにお風呂にはキレイな水が入っていますが、よほどの豪邸でもない限り、濾過機も塩素消毒もありませんので、お湯を張った時点ではキレイかもしれませんが、その後は刻一刻と水質の低下が始まり、その後はプールの方がキレイな水になります。(特に追い炊きしたら、風呂の方がきちゃないはず)
なんて話、もちろん女の子には言いませんし、もしかすると、その女の子の保護者はそんなことは思っていなくて、ただ単に子どもを風呂に入れるための口実として言っているだけかもしれませんので、保護者を捕まえて「オイ!子どもになんちゅー話をしてるんだ!」なんてこともしません。
ただ、もし、本当にプールの水がきちゃなくて、人間に害を及ぼす可能性があるのなら、一ヶ月に20日以上、そして1日に4時間以上、プールに入っているコーチたちは、真っ先にやられるはずので、たぶん、大丈夫でしょう。
でも、塩素臭くなるのは、確かですけどね。
あと、夏の繁忙期だけ、足が溶けてきますけどね。
でわ、股!!