プロレスが好きです。
まだネットは普及しておらず、一般家庭における娯楽といえばTVとされていた頃、ゴールデンタイムに毎週放送されていたのを観たのが最初で、それから今でも見続けています。
もちろん時代は移り変わり、ネットは普及してTVでプロレスはやらなくなって、昭和も平成どころか令和に変わり、プロレスも形を変えております。
が、逆にネットの普及で古いプロレスの映像を観れる時代となりましたので、「最近のプロレス < 昔のプロレス」の割合で楽しんでおります。
(興味のある方は Kobashi Kenta GHC Heavyweight History で検索を)
その当時、プロレスといえば「ゴツゴツしたおっさん」が主役でした。
もちろん藤波辰爾やタイガーマスクにアントニオ猪木など、「ゴツゴツした」よりも「シュッとした」プロレスラーもいましたが、やはり、そこに強さを求めていたので、見た目で弱そうなプロレスラーは好きになれませんでした。
例えばミル・マスカラス。
華麗な空中殺法で世界で最も有名な覆面レスラーであり、日本ではアイドル的な存在でしたが、その肉体は「シュッとした」よりも「ゴツゴツした」方でした。
出典 stat.ameba.jp
しかし、どんなジャンルにも「変化」は必要です。
プロレスにも衰退という波が押し寄せ、ゴツゴツしたおっさんが主役では、世間と戦えなくなった過去があります。
わかりやすい例が新日本プロレスであり、今では世界に目を向ける大企業ですが、「暗黒期」と称されたどん底時代を経験しており、それを救ったのは、イケメンレスラーの活躍と、それに伴う女子ファンの獲得とされています。
「全てのジャンルはマニアが潰す」という言葉があります。
新参者の参入を阻むことや、懐古主義によって変化を嫌うことなどが、そのジャンルを衰退させるという意味で、プロレスに当てはめた場合、「やっぱプロレスラーはゴツゴツしていないと!」とか、「昔を知らぬにわかファンは去れ!」とか言っちゃうようなマニアがプロレス衰退の原因であり、気付かぬうちに自分で自分の首を絞めているわけです。
もちろん、こうやって書いている自分も、マニアと呼べるほどではないにせよ、「やっぱプロレスラーはゴツゴツ・・・」と思っていることには間違いなので、めちゃくちゃ気をつけないといけないと思っております。
(オマエのことだ!)
やっとこさラグビーの登場となります。
そんな、マニアと呼べないけれど古くから観ている、中途半端なプロレスファンである自分が、ラグビーの試合を観ました。
もちろんワールドカップが日本で開催されているからで、しかもちゃんと観たのがスコットランド戦からという、完全なるにわかっぷりでございます。
ハイライト: 日本vスコットランド - 【公式】ラグビーワールドカップ2019日本大会 | rugbyworldcup.com
もちろんにわかですから、詳しいルールなんて知りませんし、どの国が強いか?どの選手が有名なのか?なんて全然ワカリマセン。
ただ、ゴツゴツした男たちが、楕円形のボールを持って走ってぶつかって前に運んでいく姿に、単純に「スゲー!」と思っているだけなのですが、何かそれが心地良いというか・・・
アレ?
ちょっと待てよ?今なんか言った?
「ゴツゴツした男たちが」って・・・
そうか!
オレは現代のラグビーに、古きよきゴツゴツ時代のプロレスを投影しているのか!
確かにラグビー出身のプロレスラーは何名かいて、その代表格である『阿修羅 原』は、ゴツゴツしたプロレスラーの代表格でもある!
プロレスには「受けの美学」という言葉があり、相手の攻撃を避けず、あえて受けることが強さの証であり、そのために人間離れした練習をして体を鍛え上げる!
しかし、残念ながら現代のプロレスには、にわかファンを増やすことは出来ても、自分みたいなファンを喜ばせる、ゴツゴツしたプロレスラーは減ってしまった!
もちろん関本大介や火野裕士といった、ゴツゴツを絵に描いたようなプロレスラーもいるにはいるが、とにかくチャラチャラしたプロレスラーが多すぎる!
歴史を振り返れば、それは間違いではない!
そうやってプロレスというジャンルを守ってきたのだから・・・
しかし、それではあまりにも寂しいじゃないか!
オレみたいなゴツゴツ系が好きなおっさんは、どこへ向うべきなんだぁぁぁぁぁ!
そう思っているオレに、ラグビーの試合はピッタリだった!
相手選手の突進を、避けることなく真正面から受け止めている!
プロレス特有のロープワークは無いけれど、走る姿はカッコイイ!
コーナーポストは無いけれど、ゴールポストはそびえ立つ!
タイガーマスクやミル・マスカラスみたいな空中殺法は無いけれど、何人かでひとりを持ち上げる、いわゆるツープラトン(合体攻撃)はやっている!
そうか、ゴツゴツ系プロレスが好きなおっさんは、ラグビーを観るべきなのだ!
うぉぉぉぉぉぉぉぉ!
(以上、心の声(もしくは魂の叫び)でした)
というわけで、これでプロレスを捨てることもなく、ラグビーにドップリというわけでもありませんが、機会があればラグビーの試合を観たいと思います。
もちろん、とりあえずはワールドカップの決勝&3位決定戦で、ゴツゴツした男たちの戦いを楽しませてもらいます。
でわ、股!!