46歳で退職してブロガーになってみた

働けおっさんブロガー

26年勤めた仕事を無計画に辞めたおっさんの生き様を綴る

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昔からプロレスを観ている人のプロレスの楽しみ方

プロレスを純粋に楽しむ方はご遠慮ください

これから書くことは自分がプロレスを楽しむ切り口のひとつであって、決して健全なものではありません。最近イケメンプロレスラーのファンになってプロレス会場に足を運ぶようになった人や、バラエティー番組にプロレスラーが出演しているのを見てプロレスに興味を持った方はこの先は読まないほうがよろしいかと思われます。決してダチョウ倶楽部の押すなよ!ではありませんので、読まれる方はご覚悟をお願い致します。

このブログでプロレスの話題を扱うこと

何度かこのブログでプロレスのことを書いていますが、その反応たるや散々なものでした。別にプロレスファンがこのブログにわんさか来ることを狙って書いたわけでもないので一向に構わないのですが、さすがに心が折れそうになります。しかし、そんな中このようなコメントを頂きました。

ブログとは共感を得るための物でもあると痛感した - 働けおっさんブロガー

ワタクシはプロレスの記事に共感しますよ~。

2016/07/23 04:20

b.hatena.ne.jp

www.maskednishioka.com

先日、ブログって共感を得るために観ている人がいるんだから、悩んだり困っていることを書いても読んでくれる人がいるんじゃないか?みたいな記事を書きまして、それに対してのコメントでした。

自分としては、まさかここでプロレスの反応が来るとは思ってもみなかったので軽い衝撃を受けました。そして、このコメントに感謝をしつつそれに何かお返しをしなければ思っていましたので、今回の記事を書くことに至りました。

ただし、それは最近のプロレスブームについて紹介することやオススメレスラーの紹介ではなく、あくまでも自分らしい切り口で書かなければ期待に応えることは出来ないと勝手に決めて書いてみます。

プロレスの楽しみ方は人それぞれ

自分も昔は純粋にスポーツとしてプロレスを楽しんでいました。子どものころはお金が無かったのでプロレス会場に足を運ぶことも出来ず、もっぱらTVと雑誌で情報を得て友達とワイワイ言っていました。

しかし、大人になり自分のお金で会場に行けるようになって生で観戦することになりました。ただ、大人になるまでに情報だけは得ていたので、どのプロレス団体を観に行くかの選択肢が多くありました。この辺から自分の屈折した性格が加味されて普通にプロレスを楽しめなくなります。普通だったら新日本プロレスや全日本プロレスといったメジャー団体に行くのがですが、自分はなぜかインディー団体を観に行くようになりました。一番の理由は選手との距離が近いからということでしたが、そこで衝撃を受ける出来事がありました。

事件勃発!

たしかIWAジャパンの岡山大会だったと思います。ジェイソンやらフレディーやらレザーフェイスやらの覆面をかぶった外国人レスラーが多く、日本人は中牧がいたのを覚えています。そして、その試合中にこんなことがありました。

試合中、場外で殴りあうプロレスラーがヒートアップして客が購入したと思われるグッズ、たぶん福袋的な大きな紙袋をつかんで相手レスラーを殴りました。それ自体はそんなにたいしたことではないのですが、怒ったのはそれを買った客です。冷静に考えればあとで買ったところに行って交渉すればいいのですが、その客は完全に冷静さを失っていました。その証拠に紙袋で殴りつけたレスラーに向かっていってドロップキックをかましたのです。

もちろん、素人がやるような技が効くわけもなくそのレスラーは蚊が刺したくらいの感じで振り返りはしましたがスルーしていました。しかし、それを見ていた中牧がその客の首根っこを捕まえて連れていくのを自分は見ました。そして、しばらくしてからしょんぼりして帰ってきました。きっと怒られたのか説得されたのかどちらかはわかりませんが、なんだかプロレスの裏を見たような気がします。

それからのプロレスを見る目が変わる

そんなことがあってもプロレス自体は楽しんでいましたが、プロレスの裏側みたいなものに興味が出てきました。その頃はそんなに詳しい情報はありませんでしたから、単純にこんなことを思っていました。

  • 1回の興行でどれくらい儲かるのか?
  • レスラーの1試合のギャラってどれくらいなのか?
  • 会場の使用代などコストはどれくらいかかるのか?

大人になった自分は仕事をしていましたので社会人としてコストや人件費の初歩を学んでいるときでした。ちょうどそんなときに自分のお金で観始めたプロレスですから、普通にも楽しんでいましたが、こんな風にも見ていました。

京橋のホルモン焼肉店で格闘家と同席する

これも偶然なんですが、自分がよく行っていた大阪の京橋にある、狭くて汚いけど安くて上手いホルモン専門の焼肉店がありました。そこに行くと偶然、格闘技をやっている人が2人連れで来ました。たしかパンクラス関係の方で有名ではなかったと思います。その人たちと気があってプロレスの話をしたのですが、その方たちがやんわりとこう話してくれました。「プロレスってね、相手の協力がないと成立しないんですよ。ブレーンバスターがそうでしょ?」という話です。これをプロレスを馬鹿にするような言われ方をしていたら受け入れてなかったかもしれませんが、その言い方は果てしなくやさしくプロレスファンの夢を壊さないように気を使ってくれていたのを覚えています。

さて、ここにブレーンバスターの動画を貼っておきます。

youtu.be

相手を持ち上げたときに、右手は相手の左足のパンツを持っています。このときに相手は下半身に力を入れて、体を自分で支えないとこういう形にはなりません。これがプロレスとは相手の協力が必要だと言われるゆえんだと思います。

同じ団体の興行を続けて観戦したら同じ展開

その頃、FMWという団体が活動していました。FMWというと最近のプロレスファンはわからないかもしれませんが、大仁田 厚といえばわかるでしょうか。そのFMWが活発に興行を行っていたのでチケットを2枚取りました。1枚は神戸で1枚は大阪で行わる興行です。自分としては同じ団体ですが違うものが観れると思っていました。もちろん、カードは全く同じではありませんが、メインは6人タッグでメンバーが少し違うだけでした。

当時、ポーゴというレスラーが悪役として活躍していて、正規軍と抗争をしているという設定でした。メインの試合が始まっていろいろあって最大の見せ場はポーゴがリング状で火を吹いて盛り上がって終わるという流れでした。それはそれで楽しめたので何の問題も無かったのですが、次の興行で同じ展開を目にします。メインの試合でポーゴが火を吹いて終わる。観ていて流れが読めるようになっています。あーきてこーきてこーなって、あぁこれで終わるな。と。

確かに火を吹かれると迫力があります。前から5列目くらいの席でしたが、ポーゴがリング上で火を吹けば、観ている客がその熱さでのけぞるくらいです。説得力はあるでしょう。しかし、流れが同じだとアクシデントではなく予定調和になります。これもプロレスとは相手の協力があって云々の話だと感じました。

プロレスの裏側を暴露する本

プロレスにも暴露本というのが数多く存在します。自分の記憶が正しければ、初代タイガーマスクだった佐山 サトルが書いた『ケーフェイ』(ターザン山本がゴーストライターという説も)、新日本プロレスのレフェリーだったミスター高橋が書いた『流血の魔術 最強の演技』が一番有名でしょうか。これらはプロレスとは真剣勝負ではなく、ショーでありエンターテイメントであると暴露しています。

アメリカの団体がシナリオの存在を認める

これは日本のことではありませんが、アメリカの一番大きなプロレス団体であるWWEが株式上場するときに事業内容を公開する必要があり、そのときにシナリオの存在を公式に認めます。あくまでもアメリカの話ですが、プロレスはショーであると認めたわけです。

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プロレスの試合すべてが八百長なのか

このようなことがあって自分はプロレスを単純に真剣勝負として観ることはな無くなっていきます。でも、プロレスから離れることはありません。鍛えぬいた体を使ってショーを魅せてくれている。飛んだり跳ねたりする技は普通の人間では出来ないことであってそれを観ることが面白くて、火を吹いたり有刺鉄線に絡まって血だらけになるのも体を張っている感じることが出来ましたので、それで楽しめていました。そして、勝敗はどうでも良くなっていました。

そして、よくよく考えてみるとプロレスほど技がきれいに決まる格闘技はありません。これは一時期の格闘技ブームで消化不良になる試合が多くある中で、プロレスだけは次々と技が決まっていき、長いときは30分以上闘って勝負が決まります。これは2人の息が合っていないと出来ないことです。その頃自分が思っていたことは、プロレスっていうのは、ジャンケンして交互に殴り合っているようなもので、それで立てなくなったら負けになるようなものだと。

しかし、あるときこんな噂を聞きます。『あの試合はセメントらしい』セメントとは真剣勝負のことを言いますが、アレ?プロレスってショーじゃなかったの?となります。

プロレス不穏試合

プロレスとは、客の前で闘いを見せて客から金をもらうから成り立つものです。その闘いが面白くなかったら客は会場に来なくなります。だからショーとしてシナリオが成立するように事前に打ち合わせしたり、どちらが勝つのかを決めておいてスムーズに技が決まるようにしている。そういう認識になっていた自分には不穏試合というのは刺激的な話です。

有名なところでは『前田 日明 VS アンドレ・ザ・ジャイアント』というのがあります、しかし、当時はユーチューブなどもなく一般家庭ではビデオテープの時代ですから、そう簡単には手に入りません。そうなると、少ない情報から妄想が広がりどれだけ凄い試合だったかを想像していました。そして、今ではユーチューブで観れるようになっています。試合は3つの動画に分かれていますので、ここでは最後だけ貼っておきます。

youtu.be

これを見ると後半なんてプロレスの試合ではありません。試合には関係のないレスラーがリングの周りを囲み、次の試合の出番があるアントニオ猪木リングに上がって事態を収拾しようとする。そして、TV中継のために何とか実況を成り立たせようとする古館 伊知郎。このカオスな状態こそがプロレスの楽しみであると、ゆがんだ自分は感じてしまうのでありました。

その他の不穏試合はこちらのまとめをどうぞ。

matome.naver.jp

プロレスの楽しみ方が変わる

もうこの辺でプロレスに対する楽しみ方が変わります。もちろん、普通のプロレスも楽しんでいますが、興行の成否や過去の不穏試合など、レスラーの裏に潜む感情がプロレスの試合で爆発してしまって問題になることのほうが面白く感じるようになります。もちろん、それはあまり良いことではないかもしれませんし、そうそうひんぱんにあるわけではございません。だからこそ、たまにある不穏試合に色めき立ってしまうのです。

そんな目でプロレスを観るようになった自分がいろいろ読んできた本の中で、今でも読み返すの本があります。

ミスター・ヒト(安達 勝治)

クマと闘ったヒト (MF文庫ダ・ヴィンチ)

クマと闘ったヒト (MF文庫ダ・ヴィンチ)

 

かつては大阪のプロレス会場にも来られていて、自分も声をかけさせてもらったことがあります。すごくシャイな方で声をかけたら照れくさそうにされていました。そして、その傍らでリッキー・フジが『ヒトさん、まだまだ有名人じゃないですか』とうれしそうに言っていたのを覚えています。 

この本は中島 らもがミスター・ヒトの当時やっていたお好み焼き屋に行くというところから始まり、いろいろな話を聞き出しています。

  • プロレスは受けてナンボ
  • ケガをさせるレスラーは下手くそ
  • プロレスの低迷は馬場と猪木のせい
  • 訓練されたクマのほうが下手なレスラーよりやりやすい
  • 猪木は強かったが馬場の方がプロレスは上手かった

プロレスの裏側や本来の姿やお金のことなどがたんまり書いてあって、プロレスの楽しみ方が普通ではなくなった自分にぴったりの本でした。いまではプロレスを休業して飲食店を経営している川田 利明の話なんてめちゃめちゃ面白いことが書いてあります。

プロレスはショーである、そこからが本当の楽しみ方

昔から、『プロレスは八百長なんでしょ?真剣勝負じゃないから観ない』なんていうのを聞いてきました。今はそのことについてあっさり認めます。でも、そこからが本当の面白さがあるんです。たまにショーの約束事を破るヤツが現れるんです。金銭トラブルで揉め事が起きるんです。プロレスの試合という形で制裁を喰らわされるヤツがいるんです。そういう人間臭さを垣間見れるのが楽しいのです。

もちろん、あくまでもこれは個人的な見解です。それを誰かに理解してもらおうとか、プロレスを卑下する気は全くありません。そして、今でも自分はプロレスが好きです。

最後に

残念ながらリング上で亡くなった三沢 光晴の名言があります。

プロレスの試合でスリーカウントで負けるときって、もう次に出せる技がないってことなんだよ。観ている客は肩上げるだけだろ?って思っているだけかもしれないですけど。

スリーカウントというのもプロレスの独特なルールです。スリーカウントを肩を上げて返すということは、もうひと展開するぞ!という意味なわけでそれまでと違うことをしなければなりません。同じ技を繰り返して客が喜べばいいのですが、とっておきの大技を同じ試合で何度も出していれば客に飽きられます。だから自分で考える必要があるわけです。

プロレスラーって体も鍛えないといけないんですけど自分で考えられる頭が無いと大成しません。プロレスがショーであった場合、そのやり取りを全部覚えようとするならば相当な記憶力がないといけません。覚えられなければ、相手が何の技を出すか顔を見て判断しなければ技を受けることが出来ません。そういうのが出来て当たり前で、それ以上にセンスが問われるのがプロレスです。

何度も書いておきますが、あくまでもこれは私見であり、自分はプロレスの味方です。ですが、こんなプロレスの楽しみ方もあるんですよ。ということで書かせていただきました。きっと本物のプロレスマニアの方からしたら当たり前の内容かと思いますが、もっと深い内容はまた今度ということで。

ご精読ありがとうございます。

 

でわ、股!!

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