先日放送された「ナインティナイン岡村隆史のオールナイトニッポン」で、NON STYLE石田をゲストに迎え、M-1グランプリ2018を振り返る企画が行われたのですが、これがめちゃくちゃ良かったのです。
特に、石田先生と呼ばずにいられないほどの解説は素晴らしく、失礼ながら、途中で「岡村!黙っとれ!」と思わずにいれないほどでした。
YouTubeではありますが、音源は残っておりますので、聞くことが出来ます。(石田先生の解説は、22:18~1:01:29頃)
しかし、年末で忙しくて時間の無い方のために、簡単にではありますが石田先生の発言をまとめておきましたので、良かったらどうそ。
(あくまでも「気になった言葉の抜粋」であり、文字起こしではありませんので、悪しからず)
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ジャルジャルについて
ジャルジャルにしか出来ないネタ
彼らが気にしているのは(中川家)礼二の「お前らのは漫才じゃない、コントや」という言葉
なので、彼らはいかに漫才っぽくするか?を意識した
1本目の国名分けっこのネタの冒頭に、「子どものころやった遊びで・・・」と始めて、2番目に紹介すること、ラストの「どねしあ~(インドネシアみたいな言い方)」も、漫才として見てもらいたい、という現れ
そういう想いがあるから、礼二が高得点を付けたときの福徳が涙を堪えている姿
コントが得意なジャルジャルが、漫才に寄せようとする動き(詳しくは和牛についてで後述)
ただし、もう1本(決勝用)のネタが仕上がり切らっておらず、以前のネタ(ジャルジャルでーす!)となったが、そもそも後半に不安が残っていたのを、きっちり仕上げてきた
見取り図について
関西を中心に活躍するコンビだが、動画などによる予備知識のある劇場のお客さんと違い、M-1のお客さんには「あたおか」が理解できず、そこでお客さんの反応が鈍かった
しかし、トップであそこまで聞かせるのは、さすが
かまいたちについて
かまいたちの登場から、空気が変わった
2人とも演技力が素晴らしい
そして2人とも、かわいげ
漫才の内容が身近(ポイントカード)
その前のスーマラの怖い隣人に比べると、よけいにそう思う
嘘が無いままの会話劇が繰り広げられる
相当な実力があるから出来る
昔はツッコミが笑っているのはダメだったが、ここ最近、ツッコミが笑っている姿にお客さんが慣れてきて、それが良かったのかも
ギャロップについて
ダメだった理由は、ジャルジャルの明るさの後だったこともある
2人とも、節目がちになる(目線の問題)
その理由は、毛利(ハゲじゃない)が林(ハゲている)を見るとき、身長差があるので目線が下がる
林(ハゲてる)は、ツッコミをする前に、マイクを見るクセがある
この2つで印象が下がる
広い会場(準決勝みたいなの)であれば問題ないが、スタジオの場合、お客さんがピントを他に合わせることが多く、集中力が落ちてしまう
目線が上手く使えていなかった
その点霜降り明星は、2人を目で追わないといけない、2人から目が離せなかった
そう考えると、霜降り明星のネタは「M-1映え」といえる
霜降り明星について
トム・ブラウンが、「笑っていいのか?」という不発弾を客席に残し、その不発弾で初っ端から笑いが爆発したのが霜降り明星
じゃあクジ運が良かったのか?となるが、単純に面白かったからお客さんが「笑っていいよね」となった
そもそも粗品がフリップネタをやっており、今やっていることは、せいやがフリップの役割を果たしている
その証拠に、せいやを見ずにツッコミをしている
本来であれば、ツッコミが見ていないことはダメなことだが、完璧なタイミングと豊富な稽古量がそれを言わせない
新しい形の漫才
スーパーマラドーナについて
漫才の入りの摑みは良かったが、客の笑いとぶつかった
本来は、田中のボンキュボン!の後の説明で笑いが入るところが、ボンキュボン!で笑ってしまった
その後、お客さんとしては「笑っていいのか?」となったのが惜しかった
お笑いを見慣れていない方の前でやると、こういうことが起きる
ネタであっても、変なことをすると引くお客さんがいる
ゆにばーすついて
一番堂々とネタをやっていた
しかし、【やりたいこと】に【演技力】が足りていなかった
演技で周りに人がいるということを理解させられないのであれば、ツッコミで表現するほうが良かったのでは?
というのを、本人たちに伝えた
川瀬名人のジェットコースターで落ちる演技は0点
ミキについて
総じて高評価だが、オールドスタイルである
志らく師匠の言っていた「うるさ方」の意味は、文化人などのことを指すのでは
和牛について
1本目の(ゾンビ)ネタで、霜降り明星の点数を超えていれば、優勝はわからなかったかも
演技力が群を抜いている
どちらかというとコント寄り
2本目の(オレオレ詐欺)ネタで、暗転して明転する展開(「騙されたらアカンで」から戻る場面)がある
これって、本来であればコントとしてやったほうが面白いかもしれないが、それをいえないくらいの演技力と構成力
新しい時代の漫才
漫才の妙を生かすのではなく、それを使わずにやっている
結晶の中で一番漫才をしていたのはジャルジャルで、それ以外の2組(和牛、霜降り明星)は、新しい漫才を目指している
和牛・・・漫才の妙を使わない、新しい漫才
霜降り明星・・・漫才という名のフリップ芸
ジャルジャル・・・コントから漫才へ
その他、石田先生の発言
本当に単純に笑ったのは、かまいたちとプラスマイナス(準決勝敗退)
前半の重い空気は、時間が余っていて審査員の話があり、緊張感が漂ったから
しかし、その重苦しい空気を換えたのが、スーパーマラドーナの田中
彼が今大会の功労者
個人的感想
やっぱりプロとしての目線(意見)は素晴らしく、同じプロであるナイナイ岡村が感嘆するほどの解説ぶりでしたが、石田先生自身は、M-1チャンピオンではなく、お笑いオタクとしてしゃべっている、と仰られています。
これを聞いた自分も、今後そういう見方をしてみようか?なんてことも思いましたが、もちろん分不相応であり、というかただの素人ですから、やっぱり「好き・嫌い」だけで、今後も楽しんで観たいと思います。
あ、これって別に、あの関西の女帝が素人って意味ではありませんからね・・・
でわ、股!!
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