嫁さんのお母さん(以下、おかーちゃん)。
数年前に夫を亡くし、実家でひとり暮らしをしていたのですが、昨年足腰の不調によりひとり暮らしが不安な状態となったので、とりあえず娘2人(嫁さんと妹さん)が交代で泊まることになりました。
といっても、自分も嫁さんも会社勤めをやめていますので、そのことで生活に支障をきたすことはなく、逆に親孝行が出来てヨカッタヨカッタ!となっています。
さて、このおかーちゃん。
とにかく他人に喜んでもらうのが好きで、手作り料理をふるまうことが好きで、さらに、それを食べて喜んでもらえることが好きです。
例えば「ニシオカくん、高野豆腐が好きなんやって」と聞いたおかーちゃん。実家に行ったときに高野豆腐をふるまってくれて、それを美味しい美味しい!とパクパク食べたら、今度は大量に作ってタッパーに入れて嫁さんに持たせるようになり、さすがに食べきれないので丁重にお断りするまでに至りました。
しかし、それが『巻きずし』となれば、話は別です。
もちろん手作りですから中身はカニカマとキュウリとタマゴくらいですが、それでも自分の口には合い、美味しい美味しい!とリクエストすると、さらにふるまうパワーがアップして、そんな相乗効果でMAX時には一度で巻きずし4~5本は当たり前で、それが食事の中心になる日が、結構な割合でありました。
しかし、そんなおかーちゃんも寄る年波には勝てず、人に喜んでもらうどころか「もうアカン、もう死ぬ」と弱気な発言を繰り返すようになりました。
確かに足腰は弱くなり、それ以上に記憶が混乱することが多く、素人判断で簡単に『痴呆』と判断していいものかはわかりませんが、5分前の行動を忘れるなんてざらですから、たぶんそうなのでしょう。
そこで嫁さんがなんとか出来ないか?と考えた末、もう一度巻きずしを作らないかとおかーちゃんに促し、それで手を動かすことで脳に何らかの良い作用が起きればと奮闘しております。
で、昨日、何年かぶりに、おかーちゃんの巻きずしが、我が家の食卓に。
久々に食べて、嫁さんは「ちょっと酢が効いてないかな?」とシビアな分析をしていましたが、自分としては『懐かしさ』という隠し味もあり、とても美味しくいただけました。
ただ、これでおかーちゃんの記憶に関する問題解決に繋がったか?というと、翌日、自分で作った巻きずしを食べながら「これやったら私でも作れそう」と真面目な顔で言っていたそうなので、そう簡単なことではないんでしょうね。
そして、おかーちゃん、ごめんなさい。
どーしもでやってみたかったの。
卵とウインナーを焼いて、乗っけてみました。
最初のイメージは巻きずしのオムライスで『オムライずし』だったのですが、途中で面倒くさくややこしくなって、強引に乗っけました。
もちろん、美味しかったです!
おかーちゃん!ありがとう!
でわ、股!!