ちょうど1年前に、母親が亡くなりました。
体調がすぐれないので病院で検査したら、すでに手の施しようのないサイズの腫瘍がお腹に出来ていて、そこから坂道を転げるように体が動かなくなり、あっという間のお別れとなりました。
ただ、それが急だったからか、すでに一緒に暮らさなくなって20年以上近く経っていたからか、なぜか、思ってる以上の悲しみが襲ってくることはなく、「意外とこんなものなのかな?」と思っていました。
が。
先日、嫁さんの実家に、自分たちと嫁さんの妹さんの家族が集まり、ちょっとした忘年会が開かれました。
そこで、嫁さんのお母さんが昔使っていたノートが出てきたので、みんなで何か書かれているのか確認すると、そこには自筆で書かれたいろんな歌の歌詞が書かれてありました。
嫁さんのお母さんご本人に聞くと、とにかく何でも書くのが楽しい時期があり、図書館で歌の本を借りてきては歌詞を写し、それを見ながら口ずさんでいたそうです。
で、その中には自分たち世代でも知っている歌があり、それを探してはアカペラで歌う流れが起きて、みんなでワイワイやっていました。
そんな流れの中、ふと見つけたのが『秋桜』。
あの山口百恵の有名な曲ですから、ノートを見ながら歌い始めたのですが・・・
薄紅の秋桜が秋の日の
何気ない陽溜まりに揺れている
此頃涙脆くなった母が
庭先でひとつ咳をする
なぜか涙があふれてきて、ここから先が歌えないのです。
お酒を飲んだことで感情の起伏がヘンになっていたのかもしれませんが、なぜか急に悲しみが襲ってきて、勝手に涙がじわ~とあふれてしまいます。
ただ、そこで泣き崩れるようなことはなく、「アレ?なんで?涙がとまらん!」と笑いながら取り繕い、その後はまた楽しくワイワイやりましたが、そのときの衝撃が忘れられません。
やっぱり母親が亡くなったことがどこかにあって、今後もこうやって不意に出てくるんでしょうね。
でわ、股!!