46歳で退職してブロガーになってみた

働けおっさんブロガー

26年勤めた仕事を無計画に辞めたおっさんの生き様を綴る

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無言のアピールのハナシ

昔、まだ会社勤めをしていた、20年以上前の話です。

ある日、会社の偉いさん(副社長)と雑談していると、こんな話をされました。

「アイツ辞めるんやろ?、それでオマエも大変やな~」

アイツというのは同僚の事で、その同僚が責任者に抜擢されたものの、仕事に行き詰って会社を辞めようかと悩んでいたことは知っていましたが、正式に退職が決まったとは知りませんし、自分に何か大変なことが起きることも、知りません。

それが顔に書いてあったのでしょう、その瞬間、副社長は慌ててこう言いました。

「あれ!?まだ聞いてなかった?ごめん!ごめん!」

どうやら同僚の退職により不在となる責任者の穴を、自分が転勤することで埋めることが会社の上層部で決まっていたようですが、当の本人には、まだ話が届いていません。

そのときは「いやいや、大丈夫ですよ~」と副社長には言ったものの、時間の経過と共に段々ハラが立ってきて、その日の帰り道、沸々と湧き上がる怒りを静めるため、そして無言のアピールを兼ねて、丸坊主にしました。

 

翌日、そのことを知らない別の偉いさん(部長)が現場に来て、自分に転勤と現場責任者就任を告げようとしたら、先に自分が丸坊主になっていることが気になったようで、何があったのか?を執拗に問い詰めてきました。

もちろん、最初は「別に何にもないですよ~」とダンマリを決めていたのですが、それで余計に火が付くような熱いタイプだった部長がエスカレートして、こんなことを言い出します。

「もし、オマエが何か思ってのこと(丸坊主)なら、オレが全責任をかけて会社に言ってやるから、言え!」

そして、この言葉に根負けした自分は、全てを話しました。

 

数日後、自分の目の前には社長と副社長が並び、今回の件について頭を下げられました。

もちろん、会社の副社長が一社員に転勤をバラしたところで大した問題ではないのですが、その当時、自分が勤める会社はまだヨチヨチ状態だったので、自分のようなバカ社員であったとしても辞めさせるわけにいかなかったのと、会社の方針として『人を大事にする!』みたいなのを掲げていたこともあり、それなら頭を下げたほうが・・・となったのでしょう。

そして、会社のナンバー1&2から頭を下げられた自分は、もちろんそれを受けて転勤して責任者となったのですが、それ以上に、本当に『男気がある』というか『情に厚い』というか、とにかくこの会社でよかった~と思ったエピソードです。

 

ところで昨日、丸坊主にしました。

午前中の仕事を終えたあと、現場責任者の方から呼び止められて、ちょっと仕事の話をしたあと、昼ゴハンを食べて10分くらいで散髪してくれる床屋に滑り込み、そこそこ伸びていた髪をバッサリ切って現場に戻りました。

が、現場責任者には何も言われませんでした。

 

以上、現場からお届けしました。

 

でわ、股!!