46歳で退職してブロガーになってみた

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夏の水難事故を減らすひとつの方法

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夏に増える水難事故

当たり前ですが、夏になると水難事故が増えます。海水浴や川での水遊び、旅行先でホテルのプール近所の市民プール家でのビニールプール、全部溺れる可能性がありどれにも絶対の安全はありません。

調べてみるとこんなデータで出てきました。

警察庁が出している昨年(平成26年)のデータです。

https://www.npa.go.jp/safetylife/chiiki/h26_suinan.pdf

ここのデータからまとめてみるとこんなことがわかります。

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大人の数がダントツに多いですね。

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海と河川で8割を占めています。用水路は水害が起きたときのものでしょうかね。

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その他が一番多いのでなんとも言えませんが、魚とり・釣りが多いということは船の転覆や事故なども含んでいるのだと思われます。

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ここからは子どものデータです。子どもの場合も河川と海が8割近くを占めます。

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ここで大人との違いが出てきます。子どもの場合水遊びの理由が6割ほどになっています。

過信が一番の原因

水難事故における一番の理由は過信です。こう断言できるのは自分が40年以上水に携わってきているからであって自分の経験則から言えるものです。

  • 水深が浅いから大丈夫だろう
  • 大人がいるから大丈夫だろう
  • 自分は泳げるから大丈夫だろう
  • 浮き輪があるから大丈夫だろう

そのどれもが間違ってはいないのですが、他の要素が加わったときに出来るはずのことが出来なくなって溺れてしまうのです。絶対に過信せず怖いと思ってるくらいが丁度いいと思っていてください。

水深10cmでも溺れる

浅いから大丈夫だろうと思っていても溺れることはあります。水深が10cmでも顔が浸かってしまって上げることが出来なければ溺れます。普通なら考えにくいですが、そのときに頭を同時に打っていて脳震盪を起こしていたり、極度のパニックに陥っていて手足が上手く動かせなかったり、何にせよ過去に事例がある以上、水深10cmでも人間は溺れると思っておいて間違いはないでしょう。

大人といっしょでも目を離せば溺れる

誰かが見てくれている。こういう過信があると目を離しやすくなります。人間が水に沈むのに3秒もかかりません。ということは3秒目を離せば 水の中に沈んでいるのです。まだこのときに見つけられれば助けることが出来ますが、沈んでしまった人間を見つけるのはかなり難しいことです。

泳げる人が溺れる仕組み

自分は泳げるから大丈夫、と思っていても水の中では想定外のことが多く起こります。水深の低いところは水温が低かったり強い水の流れがあったり障害物があったりします。自分が普段練習で通っているプールにはそういうのがないから大丈夫ですが、海や川に行けば予想不可能なことが水面下に潜んでいます。

それと、人間には三半規管というのがありそこがバランス感覚を担っています。これは水中でも同じでどちらが水面か底かをバランスで判断できます。もちろん、目で判断できますが暗い場合や水が濁っている場合視覚では判断出来ません。そして、何らかのアクシデントで耳に水が入り三半規管が機能しなくなった場合、水面がどこかわからなくなってしまう。そしてさらなるパニックを引き起こして溺れてしまいます。

浮き輪に頼る怖さ

子どもに浮き輪を持たせたから大丈夫というのも過信です。まだライフジャケットならいいのですが、浮き輪を信じてはいけません。これは説明が少し難しいのですが、浮き輪は基本的に水面下には入りません。体重をかければ入りますが基本的には水面上にしかありません。もし、何らかのトラブルがあって水面下に沈んだ場合、うまくつかむことが出来ません。浮き輪があるのに溺れるのは浮き輪に頼ってしまっているからです。

水は怖いもの

ここまでに何度も書いていますが過信することが一番怖いことです。自分は40年以上水泳をやっていましたが、いまだに水は怖いと思っています。いくら泳げるからといって底の見えない海や川に入るのは躊躇します。怖いと思って水に入ってそこから確認していく方が安心です。大げさかと思われますがそれくらい水は怖いものです。

過信していなくて怖いと思っていれば準備が出来るはずです。いきなり海に行く前に一回プールに行っておくとか、ライフジャケットを用意するとか、時間もお金も必要ですが命には変えられないはずです。あとから悔やんでも悔やみきれないことになるのです。

人がバチャバチャせずに沈んでいく瞬間

多くの人は、人が溺れるとき手で水面をバチャバチャして助けを求めると思っていると思います。しかし、すべてがそうではなくて人が沈むときは「スッ」と沈んでいく場合もあるそうです。その瞬間を見た人の話しによると、たまたま見ていたから気がついたけれども、見ていなかったら気づけていたかどうかわからないと言われます。

どうですか?この話を怖いと思っていただければ、自分の仕事(?)は成功です。

ミイラ取りがミイラになる

もし、人が溺れているのを見つけたら自分が飛び込み前に、誰かを呼びに行きましょう。助けることが優先のように思われますが、自分も一緒になって溺れる可能性もあります。

人工呼吸よりも心臓マッサージ

溺れている人を引き上げて息をしていなかったら心配蘇生法が必要ですが、これも時代と共に変わってきています。昔の心配蘇生法には順番がありました。

  • 気道確保
  • 人工呼吸
  • 心臓圧迫

こうやって習った人が多いと思います。しかし、最近では考え方が変わってきているようで、こう習っている人がいます。

  • 心臓圧迫のみ

自分が聞いた説明では、気道確保も人工呼吸も技術的に難しいので、正しく行われないことが多く、時間を費やしてしまうことが多いですが、心臓圧迫は失敗が少なく全身に血液を循環させることを優先した方が良い。とのことでした。これについては異論もあるようですが、息をしていないならすぐ心臓マッサージと覚えておけば良いでしょう。

最後に

水は最高のオモチャですが怖いものです。怖いという気持ちを持っていればいいのですが、舐めてかかると牙をむいてきます。自分はもう40年以上水に浸かってきましたので、そんなに水に入りたいとは思いませんが、入ればやっぱり楽しいです。だからこそ、新聞やTVで水難事故のニュースを知ると悲しい気持ちになります。

こんな雑記ブログですが、少しでも水難事故が防げればと思い書いてみました。ご精読ありがとうございます。

 

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