46歳で退職してブロガーになってみた

働けおっさんブロガー

26年勤めた仕事を無計画に辞めたおっさんの生き様を綴る

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スイミングスクールの「泳げる」は、大自然相手には通用しないハナシ

この時期、暑くなって水遊びをする人が多くなると、それに伴って、水難事故のニュースも増えます。

今年も、特に耳をダンボにしているわけでもないのに、勝手に水難事故のニュースが入ってきます。

自分はスイミングスクールで子どもに水泳を教えているので、そういう事故のニュースを知ると、なんだか辛い気持ちになります。

ただ、それは「溺れないための技術を教えているのに・・・」という気持ちではなく、「例えプールで泳げても、他では通用しないのに・・・」ということです。

これを書くと同業者の方からお叱りを受けるかもしれませんが、30年近くこの仕事に携わってきて、そう学んできたので、そのまま書いちゃいます。

 

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「いかに早く泳げるか?」を求められるのがスイミングスクール

全てのスイミングスクールとはいいませんが、特に民間が運営する場合、スイミングスクールというのは「サービス業」であり、大雑把な言い方をすれば「人気商売」です。

なので、お客さんの評判を上げるために、いろいろな商売としての戦略が求められ、そのひとつが「いかに早く泳げるか?」です。

ただ、間違えてはいけないのが「速く」ではなく「早く」で、つまり、出来るだけ低年齢で泳げるようにするか?ということです。

 

早く泳げるようにするための環境づくり

当たり前ですが、スイミングスクールには「流れ」がありません。

当たり前ですが、スイミングスクールには「波」もありません。

そして、基本的に低年齢の子どもでも立てる場所での練習です。

つまり、いかに泳ぎやすくするか?を考えて環境を作り、それで泳げたら、「泳げた!」と認めてしまうのが、スイミングスクールなのです。

そうやってお客さんに喜んでもらい、商売を成功させないとやっていけないのです。

そして、それは海や川といった大自然の中で泳げる能力ではなく、あくまでも整えられた環境で泳げるだけの能力なのです。

 

本人は勘違いする

で、これを読んでいる大人の方は、「そんなことわかっているわ!」と思われるかもしれませんが、スイミングスクールに通う子ども本人は、そうは思いません。

プールでコーチから「凄い!泳げたね~」と褒められて、それをギャラリー(見学室)で見る親からも「やったね~」と褒められて、完全に「自分は泳げる!」と思い込んでしまいます。

水のある環境といえばプールであり、流れや波、そして深い場所があることも知らない子どもが、水面だけを見て判断し、「自分は泳げる!」と思って躊躇なく水に入ってしまうことがあるのです。

 

過信が事故を生む

スイミングスクールに通う子どもに対し、コーチは「怖くないよ」と言います。

ずっと怖がったままで泣いていたり、スイミングスクールに来たのにプールに入らないで終わったら、商売上がったりになるからです。

でも、本当は怖いものなのです。

怖いと思っているくらいが、いいのです。

過信が一番怖いのです。

 

守れるのは親(大人)だけ

そこで大事なことは、親(大人)が「子どもは泳げると思っているけれど、プール以外の場所では通用しない」と思っておくことです。

自分の場合は担当する子どもの保護者に、子どもが泳げるようになって、夏の行楽シーズンが近づいて海や川や他のプールに行くかもしれないので、出来る限りそのことを伝えるようにしています。

「本人は泳げると思っているので、逆に気をつけて、目を離さないでくださいね」と。

それくらいで丁度なのです。

 

もちろん、溺れないように努力はしている

ここまで書いておいて何ですが、決してスイミングスクールで教えていることが、全て無駄なわけではありません。

「泳ぐ」ということが出来るためには、【水中でのバランスの確保】や【立つための技術】などが必要で、それらをやりやすい環境で行うことで、短時間で習得してもらえるように日々努力しています。

ということだけは、自分及び全国のスイミングスクールで働くコーチのためにも、書いておきます。

 

というわけで、まだまだ暑い日が続きますので、お子さんと一緒に夏休みを楽しまれると思いますが、どうか過信だけはせず、「大丈夫か?」と思うくらいでいてください。

 

でわ、股!!

 

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