どうも、マスクド・ニシオカです。
先日、とあるブログを読みました。
そのブログ主さまのお子さんがスイミングスクールに通っているのですが、その日だけ担当になったコーチにみんなの前で笑いものにされてショックを受け、数ヶ月経っても忘れることが出来ず、やっと父親に打ち明けて感情が涙となって溢れ出て、それを見たブログ主さまが、コーチに憤慨しつつも自身も子どもへの言葉について肝に銘じる。というような内容です。
元スイミングスクールのコーチを30年近くやってきたので、そのブログには「元スイミングコーチとして読ませていただきました。非常に残念ですが、コーチの中には水泳はわかるけれど、子どもの気持ちがわからない人がいます。そういうコーチを放置しているスクールにも問題ありだと思います。 」なんて偉そうにコメントを残しましたが、そのあと胸に手を当てて考えると、「人のことは言えない・・・」と自己嫌悪に陥りました。
もう20年以上昔の話なので許してもらえると思うので書きますが・・・
当時担当していた低年齢の子どもとプール内で追いかけっこをしていて、コーチである自分が魚になったイメージで、子どもが足の届くところを走って逃げ回っているのを泳いで追いかけていたのですが、ふと「魚なんだから食いつかなきゃ」となってしまい、子どものお尻をガブリと噛んだら子どもが大喜びして、そのままエスカレートして強く噛んで歯形が残って、家に帰って父親がそれを見て怒鳴り込んできた・・・なんてことがありました。
これなんてほんの一例で、他にも現代では即クビになるような問題を起こしてきたのですが、虐待とかハラスメントなどの認識がまだ低かった時代ですので許されただけで、今さらながら本当に申し訳なく思っています。
その当時、お尻を噛まれた彼がこのブログを読むことはないでしょうが、本当に申し訳ございませんでした。
また、この様な話もあります・・・
知り合いの子どもがスイミングスクールに体験で通うことになりましたが、そのスイミングスクールは自分が知っている会社が運営するスクールであり、そこには自分も世話になった超ベテランのコーチがいました。
その超ベテランコーチの人気は絶大で、多くの保護者からも支持されていましたが、自分はその超ベテランコーチがどのような指導をするか知っているので、ちょっと気にはなっていましたが、見守っていました。
しばらくして知り合いから連絡があり、子どもがスイミングを嫌がっていると相談を受けました。聞くと超ベテランコーチが担当のとき、叱咤激励のつもりで行った行動が、子どもにとっては大きな負担になったようで、それが怖くて嫌になったみたいです。
知り合いとしては無理やり通わせるつもりはないけれど、せっかくなので続けさせたいし、あとお金ももったいないし・・・ということだったので、子どもと面識のある自分から直接「怖いよなぁ~あの超ベテラン。でも心配するな、おじさんも超ベテランコーチ怖いねん」とわけのわからないアドバイスというかエールを送り、知り合いには見守るしかないと話しておきました。
その後勇気を振り絞ってスイミングスクールには行ったものの、やっぱり怖くて泣いていると、他のコーチがやってきてこう言ったそうです。「〇〇ちゃん、大丈夫よ。今日は超ベテランコーチじゃないからね」
これを知り合いは「あ、ちゃんと対応してくれた」と思ったようですが、自分の考えはちょっと違います。確かに超ベテランコーチは経験豊富で保護者の人気も会社からの信頼もあるようですが、超ベテランコーチのやり方が嫌で去っていく人もいて、周りのコーチはそれを知っているから、超ベテランコーチにバレないように対応したのでは?と。
つまりスイミングスクールとしても、超ベテランコーチを嫌がる子どもがいることを把握しているけれど、相手が超ベテランで会社からの信頼されているので、現場レベルではどうしようもないと思っているのではないか?という、あくまでも憶測です。
結局、知り合いの子どもは水泳を続けることはありませんでした。
もちろん子どもが嫌がっていることもありましたが、そんな子どもの心理とは逆にコーチからベタ褒めされたり、そんなに上手く泳げていないのに進級したことが、商売っ気が鼻に付いてしまい、今では別のスポーツをやっているそうです。
なんだかスイミングスクールというキーワードだけで、関係のないことを書いているような気もしますが、とあるブログのコメントに書いたとおり、自分を含め子どものことをちゃんと理解できていないコーチは残念ながらたくさんいます。
そうなる理由はいくつかありますが、一番大きな要因は、スイミングスクールの人員不足という現状と人材育成にお金と時間をかけられないことが背景にあります。
あくまでも極論ですが、コーチ不足のスイミングスクールでは、「過去に選手だった」という理由だけでコーチとして採用し、数回の研修だけで子どもを担当している例もあります。もっと酷い場合だと、全く研修もせずに「立っているだけでいいから」と言われて水着を着せられて、人数合わせのために「案山子」としてプールに入っているコーチもいます。
そうやって時間とお金をかけないでコーチを生み出すことで、人件費を抑え利益を上げるやり方を覚えたスイミングスクールには、水泳のことはわかるけれど、子どものことはわからないコーチが増えていきます。なので、コメントに書いたように「そういうコーチを放置しているスクールにも問題あり」と思います。
非常に残念ではありますが・・・
最後までお読みくださり、ありがとうございます。
とあるブログについては、言及させていただこうかと思いましたが、以前同じようなスイミング関連の記事を読んで、そのときは盛り上がってブログを言及して書いたのですが、あとから読み返してみると自己満足感がハンパなく、逆に迷惑をかけたような気がしましたので、今回は言及せずにおきました。
幸いにも、とあるブログ主さまが読者登録してくださっているので、たぶんこの記事が届いていると思います。
この記事を、とあるブログ主さまが読まれたところでどうにもならないとは思いますが、とあるブログ主さまが書かれた記事を読んで共感して自己嫌悪して心を痛め、どうにもならないとわかりつつも精一杯書きましたので、それだけでも伝わればと思います。
でわ、また。