46歳で退職してブロガーになってみた

働けおっさんブロガー

26年勤めた仕事を無計画に辞めたおっさんの生き様を綴る

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見返りを求めない代わりに褒められて喜ぶ感情も失ったこと

どうも、マスクド・ニシオカです。

仕事というものは、働く代わりに給料を払ってもらうことで社員と会社の関係が成り立つわけですが、やった仕事を上司にどう判断されるかでその価値が決まってきます。部下は上司に仕事を認めてもらうために働きますが、その仕事を上司が認めてくれなければ評価は低いままです。逆に上司が求めることを、自分がやりたいことではなくてもやれば評価されるのが、会社というものなんですよね。そんな会社ばっかりじゃないけれど。

「がんばれば誰かがそれを見てくれている」という考え方はイコール見返りを求めているという考え方でもあり、見返りを求めない「誰も見ていなくてもがんばる」という考え方もあります。最初は「がんばったら褒めてもらえる」という考え方も、いろんな経験によって「別に褒めてほしくない、ただやるだけ」という考え方になってしまいます。ここに書いたのは自分がそうなちゃった経験の話です。

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昔、まだ会社にいて責任者になりたての頃の話です。そのときは、まだ自分が頼りないという理由で前責任者が現場にいる状態でした。新米責任者だった自分はいくつもの案件を抱えていましたが、それをうまくこなすことが出来ず前責任者からよく指摘を受けていました。そのたびに修正や部下への指示を出したりしていましたが、そのどれもが後手後手に回っていました。

そんなとき、前責任者の発案でお客さん向けのキャンペーンを行いました。内容はスイミングスクールに早期入会してくれたら安くなるというような特典です。簡単にいえば、10月に入会してくれたらお金は11月からの分でいいですよ。ということで、10月の入会の数字を上げることが目的でした。そのキャンペーンの内容をスタッフに説明して、その入会の数字を上げることと報告することが、新米責任者である自分の役目でした。それ自体は良い結果を生み、10月の入会の数字が上がっていました。内心、自分は「これについては何も言われることはないだろう」とホッとしていました。

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別の日、その辺りでは10月には珍しく早い雪が降っていました。異常気象というか山にある現場だったので一時的なものだったのですが、多少積もるくらいの雪でした。そんな中、近隣の幼稚園や保育園にチラシを配りにいく仕事をしていました。これが自分の発案か前責任者の発案かは忘れてしまいましたが、自分としては大事な仕事のひとつだと信じてやっていました。他の予定もあってその日にしか行けず、訪問先には失礼があってはいけないと思い、スーツと革靴で向かったのですが、雪は降り続けコートは雪まみれになり、足元は滑りながら、しかも車が使えなかったので、数時間かけて徒歩で行きました。

それを無事に終えた自分は心の中で「こうやってがんばっているから褒めてもらえるだろう」と勝手に思っていました。しかし、帰ってきたら前責任者が褒めるどころか怒っています。なぜ怒っているかはわかりませんが説明を受けます。内容は10月入会を狙ったキャンペーンで、11月入会希望であっても10月入会で処理するということで統一していたはずですが、スタッフに伝わっていなかったみたいで、11月で処理していたのです。

結局、全スタッフに再度説明をして、このようなことがない様にします。と前責任者に謝って事なきを得ましたが、自分の心の中はぐちゃぐちゃです。そして、そこで芽生えた気持ちはこういうものです。

「雪振る中しんどい思いをしたことはどうでもいいんだ」

「結局、上司が求めることをするべきなんだ」

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もちろん、責任者としての能力が足りない自分が悪いのですが、そのことがあってから、自分のやりたいことで認めてもらおうとする感情は影を潜め、上司の機嫌を損ねないように仕事をする感情が自分を支配しました。なので「よくやったな」と褒められてもうれしいと感じなくなります。顔は笑って心では喜べません。それを喜んだら、また勘違いして痛い目を見るだけ。そう自分に言い聞かせるようになりました。

幸い自分は経験を積んでちゃんとした責任者になって、そんな感情から開放されていくのですが、会社の考え方は変わっておらず、現場では好きなことが出来ますが、会社では好きなことが出来ませんでした。ただ、会社とはそういうものですから、会社がそうなるのも仕方がないし、世の中の会社のほとんどがそうなのだろうと思っていました。しかしそんな会社ばかりじゃないというのを知ってしまったことが、自分が退職することの引き金となりました。

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 もう10年以上も前の話ですが、これだけ覚えているということは、自分にとって何か引っかかるものがあるのでしょう。だいぶ時間が経って前責任者とその現場の話しになったのですが、「自分にとっては嫌な思い出しかありません」と笑いながら伝えたことがあります。しかし当然ながら前責任者はそれを覚えていなくて、そんなもんだろうなと感じたことも覚えています。

ただ自分も責任者になって好きなことをする上で、部下に同じような思いをさせていたかもしれないので、この辺で終わりにしておきます。

 

でわ、股!! 

 

ひとりアイアンクロー。

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