正直、親父とは反りが合いません。
もちろん産んで育ててくれたことには感謝していますが、たぶん同族嫌悪というやつで、まるで磁石の同じ極が反発するように、年に数度しか顔を合わさないのに、会うと必ずお互い喧嘩腰になります。(嫁さん曰く『寺内貫太郎一家』)
そんな親父も、3年ほど前に母親が亡くなってから、年に3度も手術をするは、あれだけ拒否していたベットで寝るようになるは、ヘルパーさんの世話になるは、高いと文句を言っていた宅配弁当を頼むようになるは、坂道を転がるように老いていきました。
しかし、それでも「子どもたちに迷惑はかけたくない」と思う反面、まだ頑固に「子どもたちの世話にはならない」と思っているみたいで、なんとか自力で生活しています。
それでも何かあったとき、妹(親父からすると娘)だけには連絡をしているみたいで、それを間接的に妹から聞いて、親父の様子を把握していました。
しかし、そんな頑固親父から直接電話がありました。
これまでのことを考えると、どえらいことです。
どうやら食欲がわかないし食べれないことに参ってるみたいで、冷静に考えたら、自分に電話する暇があったら病院に行けばいいだけの話ですが、それを口にするとまた喧嘩になるので、とりあえず水分だけはしっかり摂るように伝えると、親父の方から電話してきたのに「もう疲れた」と電話を切られました。
その後、妹と連絡を取り、お世話になっているケアマネージャーアさんがかかりつけの病院に付き添ってくれて、検査の結果肺炎と診断されて大きな病院に入院となったので、入院手続きなどをするために行ってきました。
その道中、かつて母親が家でほぼ寝たきり状態となり、親父が家で介護しているとき、食欲がなくなった母親の口に無理やりパンをねじ込もうとする姿を思い出して、それに腹が立っていた自分は同じことをしてやろうかと思っていましたが、ベッドに横たわる親父に弱弱しく「ありがとう」と言われて、そんな気分は吹き飛びました。
その後、ケアマネージャーさんに会って、お礼を言って病院を出る頃にはすっかり夜になっており、病院の近くでゴハンを食べながら、なんだかいろいろ考えてしまいました。
自分は、なんて幼稚なんだろう・・・
しかし、いつまでも親子は親子なんだから、親は親らしく、子どもは子どもらしく・・・
いや、でも・・・
あと、ハンバーグはやっぱり美味しい・・・
というわけで、親父も元気になって、美味しい物が食べれますように。
でわ、股!!