以前書いたことがありますが、スイミングスクールのコーチの仕事を30年近くやったきたにもかかわらず、未だに進級テストだけは嫌いです。
「人間が人間を裁くとは何事か!」というのは大袈裟ですが、まぁ、そんな感じで嫌いです。
で、嫌いな仕事ナンバーワンが「進級テスト」なら、カッコ悪いと思うナンバーワンが、「誰?合格させたの!」と言うコーチです。
スイミングスクールによって違いはありますが、例えば50人の子どもを5人のコーチで担当するとします。
そうなると練習する場所が5箇所生まれ、この練習している区分けを「ブロック」と呼びます。
そこに「01」から「05」までの数字を付け、一番チビちゃんのブロックを「01(ゼロイチ)ブロック」と呼びます。
もちろん担当するコーチの名前で表すこともありますが、担当がいない場合や変わる場合もあるので、単に練習場所を表現するために、「ブロック」を使います。
進級テストが終わると、このブロック間で子どもの移動が行われます。
上手くなって合格した子どもが上のブロックに移動し、下のブロックから合格した子どもがやって来て、新しいメンバーでのレッスンが始まります。
本当はクラス変更や人数調整や新規入会などの複雑な要素が絡むのですが、ここではややこしいので割愛します。
さて、問題となるのは、「下のブロックから合格してやって来た子ども」のことを、「そのブロックの平均値に比べて」もしくは「そのブロックを担当するコーチの感覚で」下手と決めつけ、「誰?合格させたの?」と下のブロックの担当コーチに睨みをきかせるコーチのことで、これがめちゃくちゃカッコ悪いし大嫌いです。
もちろん、気持ちはわかります。
基礎が出来ていない子どもに新たな泳ぎを教えるのは、非常に労力と時間がかかります。
言い方は良くないですが、出来の悪い子どもを押し付けられる感覚もあるのでしょう。
しかし、難しいからこそやりがいがあって、難しいからこそ大きな達成感が得られるとは…思わないんでしょうね。
そりゃあ新鮮で希少な材料を使えば、多少の腕前があれば美味しい料理を作れますが、それより、スーパーマーケットで誰でも買える食材で美味しい料理を作れる方が、腕前が上だと思いますが、どうなんでしょうね?(例えが失礼ならごめんなさい)
さらにいえば、下のブロックでは能力を発揮していたのに上のブロックに上がって出来ないということは、その上のブロックの担当コーチが嫌いでそうなっているかもしれないしれないわけで、それをコーチの未熟さ、もしくは恥とは…思わないんでしょうね。
なので、めちゃくちゃカッコ悪いと思いますし、絶対に自分はそうなりたくないと思っています。
ま、自分は見た目があまりカッコ良くないので、その分中身だけでもカッコ良くなりたいと思っているだけかもしれませんけどね。
というわけで、今日もカッコ良くなれるように、プールでがんばってきます。
でわ、股!!