ＷＯＲＳＴ（ワースト）という漫画
どうも、マスクド・ニシオカです。昼ゴハン食べすぎたので晩ゴハン抜き。
高橋ヒロシさんが描く不良高校生の抗争を描く群像劇であり、前作クローズの続きでもあります。クローズに比べるとどうか？などと言われるかもしれませんが、自分はこの漫画のセリフのひとつを座右の銘と思って仕事をしていた時期がありまして、仕事を辞めてしまった今でも、その言葉は大事にしています。
ＷＯＲＳＴのストーリー
カラスの学校と言われる鈴蘭高校に、携帯の電波が届かない圏外からやってきた男『月島 花』。鈴蘭で行われる一年戦争に参加し、参加者の前でかつて誰も成しえることが出来なかった鈴蘭の番長になることを宣言する。
花と同じ下宿先に住む迫田や武藤など同学年の男たちは、花に対してケンカの実力以上に人を引き寄せる太陽のような魅力を感じ取り、月島を番長にするべくかつてのライバルたちを率い花組を立ち上げる。当然、１年生である花たちが番長になるまでには、多くのライバル達が立ちはだかるのだが、果たして花は番長になれるのであろうか？
ＷＯＲＳＴの魅力
ヤンキー漫画、不良漫画、こういうタイプの漫画が苦手な人には全く受け入れられない漫画ですが、昨今のカワイイ女性キャラが必ず出てくる漫画に嫌気がさしている人にとっては、男のバイブルともいえる漫画でしょう。
そんな漫画に出てくるセリフには、男のバイブルにふさわしいセリフが数多く出てきます。そんなセリフの中から個人的に好きな物を３つ選んで、そのセリフの流れと背景を書いてみたいと思います。
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こーいうことはみんなであったかい鍋でも囲んで楽しく飯食えばそのほとんどは解決するんですよ！
月島 花と同じ下宿に住む武藤の兄が、組事務所に出入りしているという噂を残して行方不明となってから、それは下宿先である梅星一家全員の心配事となっていた。そんなある日、大家である政やんから公園に呼び出された武藤を待っていたのは、借金を理由に組員をさせられていて、それを政やんに助け出された兄だった。
武藤は兄の顔を見るなり殴りかかり、母親が心配して寝込んでしまった感情をぶつける。その事情を知る政やんが止めに入るが、「てめーには関係ねーだろうが！」とがなりたてる武藤に対し「もういっぺん言ってみろ」と凄む政やん。
それを下宿先で待つ他のメンバーたちは、どうやって政やんが武藤の兄を助け出したか？が気になって仕方がないが、大食漢である花だけは早く鍋が食べたくて仕方がない。そこで、玄関先で政やんに礼を述べているところに花が現れて、こう言い放つ。
「こーいうことはみんなであったかい鍋でも囲んで楽しく飯食えばそのほとんどは解決するんですよ！」（第１０巻１２６Ｐ）
この漫画の名セリフを集めたサイトがありますが、きっとこれを選んでいる人はいないのではないでしょうか？（未調査）見方としては、花がただ単にゴハンが食べたいだけなんですけれど、花がケンカが強いだけでなく人間として愛される理由がこのセリフに表れているような気がするのです。あくまでも個人的に好きなセリフということで。
他人を羨むな!！他人を羨むってことは自分を否定するってことだ！
月島 花と同じ下宿に住む冨永 寅之助は、ケンカが弱く度胸もなく強くなるためにカラテを始めても１ヶ月で音を上げる始末、そんな自分と同じ下宿の住人である他のメンバーと比べて、世の中はなんて不公平なんだと不平をもらす。それを聞いた大家である政やんが寅に対してこう言い放つ「オレはなぜキムタクのような顔で生まれてこなかったのだろう・・・」
政やんは、寅の言ってることはそういうことだと言いますが、寅は納得しません。そこで政やんは寅に喝を入れます。「ショーッ」そして、こう言い放つ。
他人を羨むな!！他人を羨むってことは自分を否定するってことだ！
そんなんじゃーミジメな人生を送ることになっちまうぞ！
強くなりたいと願うことは構わない
だがそれは他人と比べるようなもんじゃないんだ！
他人は他人 自分は自分！
人生すべての答えは己の中にあるんだ！
わかったか 寅！!（第３巻３２Ｐ）
これを機に、寅はケンカ以外の分野で活躍を見せるようになります。ボーリングやダーツ、そして、腕っ節には自信はなくても歴史の本を読んでいて、花のライバルとなる鳳仙学園の月本 光政に対し「ダサい政治家の票集めのようなことばかりしている」と一喝するまでになります。この漫画には他にもケンカは弱いけれど、自分特技を生かして活躍するキャラクターが描かれており、そこには適材適所という意味があるのではないか？と思われます。
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お前なー株ってーのは上げるんじゃなくて上がるもんだろう
E.M.O.Dとの抗争が始まった武装戦線。ＥＭＯＤから送り込まれた刺客、座黒兄弟が街に現れて武装戦線のメンバーが病院送りにされたことに殺気立つ。武装戦線の幹部であるアキラから命じられ、佐々木 春は有望ではあるがまだ荒削りなトドキンの教育係として面倒をみることになっていた。ＥＭＯＤを探すために２人で街をうろつく２人のやり取りの仲で、ターゲットとなっている座黒兄弟を見つけて倒して株を上げようと言い出す。しかし、佐々木 春が静かにそれを諭す。
お前なー株ってーのは上げるんじゃなくて上がるもんだろう（第２４巻１６１Ｐ）
このあと、佐々木 春がトドキンに対して語りかけます。ケンカが強いことというのは世の中では「へ～だから何？」と言われるだけ、それでは男としての株なんて一生上がらないと。
このセリフについては、個人的に座右の銘だと思っています。「株は上げるものではなく上がるもの」言葉の受け取り方は人それぞれだと思いますが、自分は「自分のやったことが他人に評価されて始めて株は上がるもの」という風に考えています。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊蛇足＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
仕事をしているときは数字が全てを決めるわけで、現場の責任者としては数字優先主義である会社に文句は一切ありませんでした。しかし、それがスタッフを犠牲にしてまでやることでもないですし、スタッフが気持ちよく働いてくれたほうが数字は上がると思っていました。ただし、そのやり方は時間を必要とし即効性はありません。
今でも会社は数字を追及するところだとは思っています。なので数字を上げることが株を上げることと繋がっていると思います。しかし、スタッフを大事にして気持ちよく働いてもらうための努力をしていれば、自然と数字は上がるはずで、これが「上げる」と「上がる」の違いではないか？と思ってやってきました。
ま、結局は辞めちゃいましたから、えらそーには言えませんけどね。
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WORST コミック 全33巻完結セット (少年チャンピオン・コミックス)
- 作者: 高橋ヒロシ
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 2013/12/06
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最後に
この漫画には他にも名言がたくさんあります。その中から個人的に３つ選んでみましたが、この記事を書くために漫画を読んでいたら、他の名言が気になって読み進めてしまって、中々記事を書き進めることが出来ませんでした。
残念ながら、この漫画は最終回を迎えており、主人公である月島 花は祖母の足が悪くなったことで、再び圏外である地元へ帰って行きました。
そして、この漫画の作者である高橋 ヒロシさんの次回作の連載も始まっており、もう月島 花の活躍は描かれることはないかもしれませんが、「自分はそうは思いません！」とあばれる君ふうに言っておきます。
でわ、股！！
