46歳で退職してブロガーになってみた

働けおっさんブロガー

26年勤めた仕事を無計画に辞めたおっさんの生き様を綴る

スポンサーリンク

会社を辞めた理由は社員旅行がつまらなくなったから

f:id:maskednishioka:20160828062511p:plain

仕事を辞めた理由

どうも、マスクド・ニシオカです。

自分は46歳で20年以上勤めた会社を辞めましたが、今のところは転職をしないでブログを書いています。

退職に至る理由はいろいろあって、なにかひとつ大きな理由があるわけでなく、細かいことの積み重ねのような気がします。しかし、その細かい理由の中のひとつでどうしても外せない理由がありました。

社員旅行は仕事

自分が20年勤めた会社は、20年前に一度倒産した会社を建て直す形で始まった会社で、当初はゼロからのスタートでした。その当時の幹部の方の苦労は計り知れないもので、お金も人もぎりぎりな状態だったそうです。

その頃の自分はまだペーペーで、なんか大変なんだろうな~くらいの意識しか持っていませんでしたが、怒られながらも仕事が楽しくて仕方がありませんでした。

そんな楽しい仕事の中でも、社員旅行はもっとも楽しい仕事でした。もちろん、社員旅行は会社が社員を慰労するためのイベントごとなのですが、自分の中では社員旅行で宴会を盛り上げるのが楽しくてしょうがなかったので、アレはもう完全に仕事だと思ってやっていました。

2年に一度の社員旅行

自分がいた会社では、2年に一度社員旅行がありました。社員旅行と社員研修会が交互にあって、社員研修会も泊まりだったので結局毎年社員が集まって宴会して寝るのは変わりませんでした。

1週間の社員旅行

自分の会社は現場の数が多くて、その休みを合わすのが難しいので全員が一度に揃って社員旅行に行くのが難しいので、2班に分けて日程を組むことがありました。

その年の社員旅行でも2班に分かれて、2泊3日という日程を組まれましたが、2班に分かれていましたので、3日間の社員旅行を2回行うようなものです。それぞれをA班とB班に分けて、幹部の方はどっちに行くの?となったのですが、その頃の社員旅行は、まだ『社員を喜ばせよう』という意識があったので、「幹部は両方参加するべし!幹部が普段会わない社員の労をねぎらうべきだ!」という当時の社長の鶴の一声で、幹部の方々はAもBも両方参加することになりました。つまり、幹部の方はA班+B班+その間にある2日間で7日間の社員旅行が誕生しました。

宴会部長張り切る!

仕事としてもプライベートでも社員旅行を楽しんでいた自分は、この社員旅行の宴会の出し物を仕切ることになりました。というか志願しました。それまでも社員旅行でも宴会の手伝いをしていたので、「今回はお前に任せる!」と言ってもらえました。

しかし、さすがにA班B班両方参加することは許可が出ませんでした。宴会部長ではありましたが実状はペーペーの社員だったので、「お前だけ優遇はできない」というちゃんとした理由で断られました。当然です。

ただ、自分の中では『これは大チャンスだ、A班をものすごい盛り上げたら「このまま残ってB班の宴会も仕切ってくれないか?」って言われるかもしれない。』と、のん気に思っていました。なにせ、最初からB班になっていればそれはありえません。ということでめちゃくちゃ張り切って宴会の準備をしていました。

いよいよ宴会スタート!

とりあえず、A班の宴会を盛り上げないと残ることが出来ません。何度も何度も企画を練り直して、必要なものは自費で買って、音楽も全部自分で用意して・・・。すいません、そのころは通常の仕事をほっぽリ出して宴会の準備に専念していました。

そして、いよいよ宴会がスタートします。企画から準備から司会まで自分でこなし、数名の笑いのわかる社員の方に手伝いをお願いしました。そしてどうでしょう、完全なる手前味噌ではありますが、ほぼ完璧な宴会をプロデュース出来たと思います。何よりも、社員のみなさんが飲んで笑って歌って踊ってくれたことがうれしかったです。

宴会終わって2次会へ

宴会は無事終わり、宴は2次会へ移行していきました。そこは全員参加ではありませんでしたが、酒が好きな社員は残って30名くらいでカラオケ大会が行われていました。幹部の方は最初だけ参加されていましたが、しばらくしたら落ち着いて飲みたくなったのか、社長の部屋に集まって飲まれていたようです。

そうなると、今度は幹部がいない状態になったので、余計にハメを外した社員たちは大盛り上がりで、ワイワイやっていました。自分もその輪に加わってワイワイしていましたが、それと同時に、宴会が盛り上がった感触とB班に参加出来なかった悔しさが入り混じるのを味わっていました。

スポンサーリンク

 

幹部の方々が帰ってきた

そんな感じで盛り上がっていた2次会のカラオケ会場に、幹部の方数名が戻ってきました。ワイワイやっていた自分たちは『騒ぎすぎたか?ハメを外し過ぎたか?』と思いながらも、「部長が帰ってきたー!」とさらに盛り上がっていました。すると、帰ってきた部長に囲まれるように自分が呼ばれ座らされました。そしてこう言われました。

「単刀直入に言う。お前、残ってくれるか?」

もう、後にも先にも自分があの会社に在籍している間で、一番うれしかったことです。もちろん、残る旨を伝えてその場は終わりました。しかし、その夜は興奮で夜通し飲み続けることになり、次の日はフラフラで朝食を食べました。

実は、カラオケ大会の最中に幹部の方が社長の部屋で飲んでいるときに、B班の宴会がどうなるのか?という会議が行われていたようです。で、B班のメンバーに宴会をするように指示は出しているけれども、今夜のような盛り上がりは期待できない。ということでした。そこで、自分がB班にも残りたがっていることを知っていた部長の一人が、「どうやらニシオカは残りたがっていますよ」と進言してくれたみたいです。

これはもっと後で聞いた話ですが、それを聞いた社長が「残ってくれるのか?」となったそうです。これは、社長が社員に対して「社員旅行を楽しんでくれているのか?」と思っていたみたいで、まさか幹部たちと残ってくれる社員がいるとは思っていなかったようです。その頃からニシオカが狂っていたことが、よくわかります。

こうして7日間の社員旅行に

その進言で話はトントン拍子に進み、自分も幹部の方々と一緒に残り、7日間の社員旅行ということになりました。ただ、B班の人たちは自分たちで盛り上げようと思っていたみたいで、ちょっと?かなり?嫌悪感を抱かれましたが、社長が決めたことなので仕方ありませんでした。そして、B班の宴会もきっちり盛り上げることが出来ました。旅行会社の人には迷惑をかけましたが、自分としてはこれが最高の社員旅行でした。

自分が社員旅行が好きだった理由

もちろん、自分が宴会部長として好きなことが出来たのは、社員旅行が好きな大きな理由でしたが、それ以上に、社員旅行が好きな理由がありました。それは、社長の考え方として「社員旅行のときは、普段がんばってくれている社員がメインとなるべき、だから、社員にお酌をさせずに幹部たちが酌をしに動き回る」というのがありました。なので、宴会の席を決めるときも幹部が下座に座るというのが通例でした。

自分としては、そういう考え方がすごく好きで、自分もこうなりたいと思っていました。その考え方を肌で感じていたので、そのお役に立てれば?と思い、自分が社員旅行にかける思いとしては、自分より若い人たちが喜んでもらえれば、と思っていて、自分より若い人たちが喜んでくれそうな、幹部イジリもギリギリの線で行ってきました。

そんなに社員旅行が好きなのに

その後も社員旅行は2年に一度行われましたが、だんだん社員旅行に行くのが億劫になってきました。確かに、社員旅行のときに本当のプロレスラーを呼んで路上プロレスを企画したことを拒否されて、へそを曲げて「もう、やんない!」というようなこともありましたが、それ以上に、社員旅行が嫌になる要素があったのです。

スポンサーリンク

 

社員旅行の目的が変わってきた

これは、いつからどうなったのかはわかりませんが、社員達を喜ばせるための社員旅行が、そうではなくなってしまいました。それでも、自分としては社員と旅行できるのは楽しいので参加はしていました。そして、宴会についてはお手伝いはするし、カラオケでまじめにバラードを歌っている途中に、服を脱いで赤ふんどし一丁になって歌い上げるという一発芸を披露はしましたが、それ以外の自由時間を満喫するために行っているようなものでした。

いつかから、社員旅行は幹部の人たちを喜ばせるものに変わり、幹部の人たちは自分たちだけで楽しむようになってしまいました。宴会をやるにしても、社員が歌って踊って喜ばせる先が、社員ではなくて幹部に見てもらうためのものになっていました。

自分が参加した最後の社員旅行は北海道でした。そこで自分は赤ふんどし一丁で歌を披露しましたが、それは自分の後輩が結婚を決めて、それを社員の前で勝手に披露してやろうと思い、本人にはナイショで行いました。それ以外は気の合う社員たち数名で車を借りて温泉めぐりと、夜はうまいものめぐりをしていました。

それはそれで楽しいので良い思い出となりましたが、自分が思っているベストな社員旅行ではありません。本当はもっと面白いものなんです。社員旅行って。

社員旅行が楽しくない社員たち

 それまでは、社員も幹部もみんな社員旅行を楽しみにしていたのに、今では会社の体裁を守るためだけにやっているようなものにしか思えません。それを何となくでも感じる社員たちは、社員旅行に対して面白さを感じなくなって、社員旅行に行きたくなくなりました。もちろん、幹部にはバレないように社員同士で言いあって、中には理由をつけて行かない社員も出てきました。という噂話です。あくまでも噂話です。

自分が好きな会社と、その会社で行われていた社員旅行は、もうなくなりました。会社は「社員を大事に!」と口にはしているものの、社員がそれを感じられなくなっているのです。そして、自分もそう感じられなくなった人のひとりです。会社がどういう考え方で会社を運営するかは自由であり、社員は会社を辞めることが与えられた自由です。だから自分は辞めました。

今年は、社員旅行の年

2016年、今年は社員旅行の年で、今でも交流のある社員の人から社員旅行のことがどうなっていいるか聞きました。いつもなら決まっている時期に決まっておらず、これまでならいくつかの候補を出して、それを社員全員のアンケートで決めるとか、少しでも社員が社員旅行を楽しみにする仕掛けがあったはずなんですが、それが無いそうです。はぁ。

辞めてしまった自分には文句を言う資格は無し

もちろん、自分は会社を辞めてしまったので、いまさら文句を言う資格はありません。ただ、自分が会社を辞めた理由として、いろんなことがありますが、その中のひとつは確実に社員旅行のことであり、たぶんそれは会社の幹部の方は知らないことです。ここで披露したところで、伝わりませんし伝わったところでどうにもなりませんが、会社を辞める理由なんて、こんなもんだよ。みたいな感じで書いてみました。

社員旅行は仕事じゃないから強制するな!という話に思う

たまに良くある話で、『社員旅行は仕事じゃないから行かなくても良い』という意見を見かけますが、自分は社員旅行は仕事だと思っています。仕事だから行かないといけません。なぜ仕事だと言えるのか?というと、普段の仕事よりも学ぶことが多いのと、普段の仕事では学べないことが学べるからです。

自分のいた会社では、「宴会のときの無礼講は我が社に無し」という格言がありました。よく、「今夜は無礼講だ!」と言いながら、本当に無礼講をしたら怒られるという話がありますが、自分がいた会社は逆でした。「無礼講は無し」と言われているのをわかっていて、それでも幹部の人をイジれるチャンスが社員旅行の宴会の場でした。

幹部の人が怒らずに笑って、品があって、社員が引かないで大笑いしている、それは仕事以上に難しいことかもしれません。しかし、そういう能力を持っているのに普段の仕事では生かせていない社員なんていっぱいいるはずです。実際、これはイジってはいませんが、普段の仕事では目立たない男性社員が、社員旅行の宴会で、何の仕込みもしていないのにAKBのダンスをほぼ完璧に踊ったときのインパクトはかなりのものでした。正直、悔しかった。

会社を辞めようかと思っている方へ

もしかすると、これを読んでいて会社を辞めようと思っている方がおられるかもしれません。でも、何もないのに会社を辞めようとは思わないはずです。会社を辞める理由なんていくらでも考えられます。ただ、自分の場合は社員旅行というモノサシで計ってみて、この会社には合わないと感じました。

それが、どんなモノサシでも良いのですが、自分が合わせることで何とかなるのであれば、合わせて続ければ良いと思います。しかし、自分が合わせることで自分がおかしくなるんだったら、無理する必要はないと思います。

辞めるときには、その後どうなるんだろう?という心配があって当然です。会社もそこを突いてきます。「辞めても行くところ無いでしょ?」なんて言われます。でも、生きていれば何とでもなるものです。自分はちょっと環境が違うかもしれませんが、今のところ何とかなっています。

時間があるときにいろんな本を読んで、なんとかなるんじゃないか?という勇気をもらいました。もちろん、本を読んだからといって退職後の保障が得られるわけではありません。でも、退職する勇気だけはもらえます。あとは自分次第です。

退職する前に転職先を探しておくことも、余裕を持つ方法かもしれません。

最後に

あれだけ好きだった社員旅行が楽しくなくなってしまった。そんなことが退職理由だと書いたら「馬鹿じゃないの?」と思われるかもしれませんが、そんな理由でもこうやって退職している人もいるんですよ。ということです。

 

でわ、股!!

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

 

オススメ記事です

46歳で26年勤めた会社を辞めるまでの軌跡をまとめてみる - 働けおっさんブロガー