これまで何度かTVやネットで見かけた、奈良にある「金魚電話ボックス」(電話ボックスで金魚が泳いでいるアート作品)が撤去される、というニュースがありました。
「金魚の町」を象徴するスポットとして人気を集めてきた奈良県大和郡山市柳の「金魚電話ボックス」が近く撤去されることになった。4年前から地元の柳町商店街などが管理してきたが、外部から「著作権を侵害している」との指摘を受けて決めた。観光客からは「きれいなのにもったいない」と惜しむ声が次々と上がっている。
この一文だけを読むと、人気スポットに外部の人が「著作権侵害だ!」とイチャモンをつけて金をふんだくろうとしたのが、「ほなやめたらぁ!」とひっくり返したように受け取るのは・・・自分だけでしょうか?
もうちょっとちゃんと読んでみると、こんな感じになっているようです。
- 作ったのは京都造形芸術大(京都市左京区)の学生グループ
- 指摘しているのは福島県いわき市の現代美術作家、山本伸樹
- 奈良は2011年福島は1998年なので、先に作ったのは山本氏
- 山本氏は著作権料を求めない代わりに自身の著作物としてデザインを変更することを要求
- 所有する商店街が「著作権は侵害していない」とする一方、他にもトラブルがあるので撤去を決定
- 山本氏は非常に残念で悲しいとコメント
で、ここで著作権については1ミリも語れることはないのですが、どうにも気になってしまったことがあって、それを先に吐き出させてもらいます。
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超個人的見解
自身が「著作権の侵害だ!」と始めたことがきっかけで最終的に撤去されることになったのなら、「非常に残念で悲しい」じゃなくて「満足」のひと言でいいんじゃいないのでしょうか?
もちろん「非常に残念で悲しい」の前には「地元の人と手を取り合い、お互いのためになる着地点を提案してきただけに・・・」と書かれていますが、それなら「著作権侵害だ!」と言って「いや!違う!」と返されたときに、「あっそ」で済ませばいいのでは?
作家として著作権について敏感になるのは理解しますし、自身の作品にプライドを持っていて簡単に容認できないから訴えたのだと思いますので、そのことに関しては異を唱えるつもりはありません。しかし自身が始めたことでひとつの作品が消えることに覚悟が持てないのであれば、「非常に残念で悲しい」じゃなくて「満足」の方がしっくりきます。
この例えが合っているかどうかはわかりませんが・・・
吐いた唾を飲むなよ!
現在風にいうと・・・
投げたブーメランは返ってくるぞ!
という感じです。
全く的外れなら、すいません。
双方(?)の言い分を見てみよう
あくまでもここまでは個人的な見解ですので、ただの戯言です。
そこでもうちょっと調べてみると、双方(というか別視点?)の立場に立った意見を見つけましたので、それを載せておきます。
山本氏の視点(まとめ)
あくまでも「まとめ」ですので山本氏が直接書いたものではありませんが、ニュースではわからなかったことが書かれています。
弁護士の視点
著作権に詳しい、というか専門家の目から今回の問題を見た場合、「そもそも著作権の侵害にはならない」とハッキリ書かれています。
著作権について1ミリも語れない自分ですが、この記事はちゃんと理解できましたし、めちゃめちゃ面白いのでよければ読んでみていただければと思います。
<4/6 追記>
言及させていただいたブログ主から「弁護士ではなく弁理士」とコメントを頂きました。正直「弁理士」という言葉すら知りませんでしたので・・・お許しください。
ただコメントによると、著作権法に関しては弁理士が一番詳しいと書かれていますので、今回の件で「著作権に詳しい方の意見」という意味では間違っていなかったと判断しております。
修正して「無かったこと」にしようかと思いましたが、間違いを残したままで訂正させて頂きます。
まとめ
山本氏の主張が「金銭を求めないが、著作権を認めて欲しいこと」なのは十分理解できるのですが、弁護士という専門化の目で見ると「そもそも著作権の侵害にはならない」となっていますので、ここだけで判断すると撤去する必要はありません。
ただ、これを解決しようとすると裁判とかややこしいことになるので、商店街側としては撤去に踏み切ったのかな?とか、それより他に撤去する理由があるのかな?などと思ってしまいます。
こうやって見ると双方が丸く収まる方法がありそうな気もしますが、このまま撤去となれば、誰もが損する最悪のパターンなのですね。
そりゃあ山本氏が「残念」と口にするのもわかるような気がしてきました。
いろいろごめんなさい。
このブログの著作権?
最後にどうでもよい話を・・・
幸か不幸かブログを始めて2年弱ですが、自分が書いた記事を丸パクリされて「著作権が!」と騒いだことがありません。
もちろん丸パクリなんてされたくないのですが、丸パクリされるということはそれだけ価値のある記事ということですから、逆に喜んでしまいそうな気がします。(嗚呼小物・・・)
というわけで、丸パクリはされたくないけれど、それくらい価値のある記事を書けるよう、今後も日々精進して参ります。
でわ、股!!
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