どうも、マスクド・ニシオカです。
嫁さんと晩ゴハンを食べながら、こんな会話をしました。
「亡くなったね~」
「あ~日野原さん?」
「違う、ジョージ・A・ロメロ」
「・・・誰?」
ホラー映画どころか、グロ描写のほとんどない青春パニック映画(?)ですら「ドキドキするから見るのが怖い」と言い出す嫁さんが、ジョージ・A・ロメロ監督の名前も、逝かれたことも知るはずもなく、ゾンビを作った人だと説明してもキョトンとするばかりでした。
【AFP=時事】(更新)1968年の古典的カルト映画『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド/ゾンビの誕生(Night of the Living Dead)』でゾンビ映画のひな型を作った米国の映画監督、ジョージ・A・ロメロ(George A. Romero)氏が16日、死去した。77歳。ハリウッド(Hollywood)などから伝説的な映画監督の死を悼む声が相次いだ。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170717-00000002-jij_afp-ent
ゾンビ映画の基本はジョージ・A・ロメロが作った
ジョージ・A・ロメロが低予算で作った『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド/ゾンビの誕生(Night of the Living Dead)』は、そのあとたくさんの人に腐るほど作られる、ゾンビ映画の基本となりました。
- ゾンビは人間を食べる
- 人間はゾンビに噛まれるとゾンビになる
- ゾンビは頭を破壊しないと動きを止められない
今では当たり前になっているゾンビの基本原則も、ジョージ・A・ロメロが作り出したものであり、これがなければバイオハザードも、USJのホラーナイトも生まれなかったのです。
個人的にはゾンビ( Dawn of the Dead)が好き
『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド/ゾンビの誕生(Night of the Living Dead)』から10年後の1978年に作られた『ゾンビ Dawn of the Dead』では、大量に現れたゾンビに対して人間がどういう行動をするかが描かれています。
「本当にゾンビが現れたら、ショッピングモールに逃げ込め!」
多くの人がそう思っているのは、きっとこの作品の影響ではないでしょうか。もう30年以上前の作品ですから、画像の古さは目立ちますが、それでも個人的にはゾンビ映画の最高傑作だと思います。
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走るゾンビにジョージ・A・ロメロのひと言
ジョージ・A・ロメロの作り出したゾンビは動きが鈍く、じわじわと迫ってくる恐怖感を生み出していました。しかし、近年走るゾンビが登場し、ゾンビ映画ファンとしてはちょっと複雑な心境となりました。
「ゾンビは走っちゃダメだろう!」
「ゾンビが走るから緊張感が増した!」
しかし、映画を見た人が作品に対して感想を述べることは出来ても、ゾンビそのものに意見をすることができるのは、ゾンビを作ったジョージ・A・ロメロしかいません。走るゾンビに対して生みの親はどう思っているのか?このようなコメントが残っています。
「だって、実際にゾンビ映画ってそうないんじゃないかな。『28日後...』(ダニー・ボイル監督)はゾンビ映画じゃないから許せるが、『ゾンビ』のリメイク版(『ドーン・オブ・ザ・デッド』)でゾンビが走るのは解せないよ。まあ、リメイクで儲かったけどね(笑)」
先ほど紹介した『ゾンビ( Dawn of the Dead)』のリメイク版として作られた『ドーン・オブ・ザ・デッド』では、のっけからゾンビがいきいきと動き回り、全速力で走ってきます。それでもリメイク版ですから、それ以外の部分はしっかりと継承されていて、大変おもしろい作品となっているのですが、ゾンビが走るというのはいかがなものか?となるわけです。しかし、ジョージ・A・ロメロは「儲かったから良しとする!」と笑うのです。素晴らしい!
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ゾンビの著作権や商標登録は?
ジョージ・A・ロメロが亡くなってから、映画評論家の町山氏がラジオで語っていたのですが、どれだけゾンビ映画が作られてもゲームにゾンビが登場しても、ゾンビに対する著作権や商標登録を持っていなかったジョージ・A・ロメロには、一銭も入らなかったそうです。そりゃ~リメイク版で儲かったら、走るゾンビにも目を瞑りますよね。
町山氏はジョージ・A・ロメロの家に行ったことがあって、さぞ豪邸かと思いきや庶民派の家だったそうです。ただ、奥さまに食事をご馳走になったり良くしてもらったようで、本当に良い人だと語っています。
【映画情報】町山智浩 追悼 ジョージ・A・ロメロ監督 & 新感染ファイナルエクスプレスについて - YouTube
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ゾンビ映画から学んだこと
それほど感受性の豊かではない自分は、ゾンビ映画を見てもそれを作った監督のメッセージを敏感に受け止めることは出来ませんでしたが、ひとつだけ学んだことがあります。
「本当はゾンビより人間の方が怖い生き物なんだよ」
どの映画だったかは忘れましたが、ゾンビをロープで吊るし、おもしろがる人間が描かれていたり、ゾンビの頭を破壊すれば動きを止めることを知って、銃の腕を競い合うようにゾンビを撃つといったシーンも描かれています。
人間の主観で見ればゾンビは恐ろしい存在ですが、ゾンビ側から物事を見れば、人間とはなんて残虐で恐ろしく、そして自分たちでも争い合う。そんな存在として描かれています。
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ジョージ・A・ロメロは永遠に
ジョージ・A・ロメロの新作が見れないのは残念ですが、きっとゾンビになって永遠に、どこかを彷徨ってくれていると思います。
この世にゾンビがいる限り。
でわ、股!!
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