先日NHKで「幸せホームレスとの10日間」という番組を観ました。
そのまんまホームレスに密着してその様子を映し出す内容なのですが、それを観ながら思ったのが、「何を聞くか?」じゃなくて「誰から聞くか?」なのかねぇ~みたいなこと。
今回はそんなハナシです。
まず、主人公となるホームレスは、自分が思っているホームレスではありませんでした。
公園や橋の下にビニールシートなんかで住むところを確保するタイプのホームレスではなく、SNSを通じて泊まらせてくれる人に名乗り出てもらってそこに寝泊まりし、自分の所持金(全財産)と銀行の口座番号をSNSで晒して、所持金が減るのを見た人から入金してもらうというのです。
確かに帰る家がないからホームレスなのですが、SNSをフルに活用するあたりは、ニュータイプホームレスというところでしょうか。
そのホームレスの方が家に泊めてもらったり食事をご馳走になった花見に呼ばれたり、はたまた銀行口座に入金してくれたりするのは、その行く先々で話を聞いて人生相談に乗って、それまでの人生経験からいろんな話をするからみたいです。
家出している女性に、わざわざ新幹線に乗って名古屋から東京まで会いに来たサラリーマン、子連れのママから密着した番組スタッフまで、聞く人の腹にズシリと落ちる話をして、それがSNSで噂を呼んで、また新たな出会いが生まれる、という感じですね。
ただ、失礼を承知で書かせてもらうと、その話はそれほど凄い話ではなく、ある程度長く生きていると目や耳にする話のような気がしました。
「どんなときでも自分が笑っていれば周りの人が笑って、それが必ず自分に返ってくるんやで」みたいな話も、「笑う門には福来る」なんて言葉があるはずです。
じゃあなんでそんなに凄くない(いや、本当は凄い)話を聞いて、みんなズシリと腹に落ちているのかというと、それをホームレスという存在でありながら、人生に悲観などせず笑って生きている人から聞いているからなんじゃないかなぁ〜と思ったわけです。
たぶん番組が伝えたかったこととは違うような気がしますが、そんなことを感じました。
そしてどうせなら、同じ話をしても聞いた人の腹にズシリと落とせる人間になりたいものだと思いました。
ただ、家大好き人間なので、いくらニュータイプであってもホームレスになる気はないですけどね。
でわ、股!!