女性が髪を切るときの選択肢
髪がキレイな女性は見ていて気持ちが良く単純に可愛いとか綺麗な対象になります。オシャレな女性は髪に気を使い、普段のメンテナンスもそうですが髪を切るところにも気を使っていると思います。そして、どうしようもなく当たり前ですが、女性が行くのは美容室です。美容院?美容室?サロン?その違いはおっさんにはわかりませんが、選択肢として理髪店は皆無であり美容室のみとなるでしょう。
男性が髪を切るときの選択肢
男性の場合は、理髪店?散髪屋?床屋?と美容室と自宅という選択肢まであります。だいたい丸坊主という幅広い選択肢まで入れることが出来ますので、バリカンや掃除機の先に何かつけて髪を切るやつまでいろいろありますね。
散髪屋と美容院の違い
男性は散髪屋で女性は美容院というのは間違いです。というか、それをご存知の方は多いでしょう。散髪屋は髪を切ることが目的で、美容室はパーマや化粧が目的でそのオマケで髪を切っているという感じです。大きな違いは理容師は刃物を使って剃ることが出来ますが、美容師はそれが出来ません。顔そりをするためには理容師の資格が必要となります。と、ここまで書きましたが簡単に調べただけで書いてありますので、本職の方から見て間違っていたらごめんなさい。
というわけで、男性は美容室にも散髪屋にも行けますが女性は美容室のみ、というのが通説となります。よね?
昔から理髪店が苦手
子どものころなんて散髪に行っても、うまく希望する髪型を伝えることなんて出来ずに、散髪屋のおっちゃんと唯一の共通語である『丸坊主、スポーツ刈り』のどちらかしか選択肢はありませんでした。小学生の頃からオシャレな男子は存在していて、ちょっとパーマ掛けてみたり髪の色を変えてみたりするやつもいましたが、自分にとってはそれをしたいとかいう問題ではなく、それをやりたいとしても散髪屋のおっちゃんに何て言うのか!?という問題の方が大きなことでした。
もちろん、これは子どもの頃の話で大人になったら『〇〇みたいにして欲しい』なんてことが言えるように・・・なるわけもなく。大人になっても『横と後ろは短めに刈り上げて上も短めに』が精一杯でした。とにかく短くして、再び散髪屋に来なくて済むようにしていたわけです。あぁ情けない。
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そんなボクにも行きつけの散髪屋が
話は戻って小学生の頃、そんな自分が通い詰めた散髪屋さんがありました。その散髪屋は小学校の近くにあり家からは離れている場所です。それまでは家の近所にある散髪屋をチョイスしていましたが、それを通り越してでも、通い詰める理由があったのです。
子ども同士で揶揄される散髪屋
その散髪屋のおっちゃんはハゲていました。そして、店の手伝いをするおじいちゃんもハゲていました。親子二代のハゲ頭です。子どもごころに遺伝とはこういうものなのだと植えつけられます。そして、そのことを子ども同士の中で揶揄されることもありました。『お前の行ってる散髪屋はハゲたおっさんがやってるから、お前もハゲるんちゃうか?』いま考えればどう考えても狂った理論ですが、子どもの頃なんてそんなものです。しかし、こんな自分がそんな声にも負けず、その散髪屋に通った理由がありました。
散髪の間に最新のビデオが観れる
その散髪屋では、店のおっちゃんが自分でレンタルビデオを借りてきてダビングをして置いてくれています。それを自分で選んで散髪しながら観ることができます。これが楽しみで自分はその散髪屋に通い詰めました。ビデオ種類は完全におっちゃんのセレクトなのですが、おっちゃん独自の採点とコメントの解説が付いていて、それが超アナログながら次回来たらこれを観よう!と思わせてくれます。
しかし、今のように最新の設備ではありませんから、自分の座る椅子の前にテレビが置かれておりそれにビデオデッキが繋がっているだけなので、誰か先約がいた場合、自分の観たいビデオは観れません。しかし、ちょっと横目で見れば見えてしまいます。そこは軽い拷問になるわけです。むりやり見せられる。しかし、音はイヤホンなので聞こえない!唯一のデメリットでもありました。
その散髪屋とのお別れは、自分が結婚して引越しするまでですから結構続きました。今でも覚えているのが、ホラー映画を選んだ場合、散髪の途中でおっちゃんのハサミがとまるときがあります。それは、観ている自分が、びくっ!としてへんなところを切らないようにおっちゃんが映画の内容を覚えているのです。もちろん、何回かそれが続くと、おっちゃんのハサミが止まれば怖いシーンの合図だということがわかるようになり、ホラー映画を選ぶことはなくなりました。
あとは、散髪が終わっても映画が終わらない場合がありますが、店が混雑していなくて時間の許す限りは最後までみせてくれました。いま考えると営業妨害ですね。
結婚して引っ越して髪を切る選択肢のリセット
結婚して嫁と二人で暮らし始めた場所は、嫁の実家から少し近く自分の実家からはかなり遠い、ということになりました。嫁も自分も新しい土地で新しい髪を切る場所を探すことにしました。
このときの選択肢も、当然、嫁は美容室のみで自分は美容院と散髪屋になります。そこでいろいろ考えた結果、家から近い美容室に嫁が行ってみたいというので自分もそこに行ってみることにしました。
人生初の美容院
これまで、そんなにオシャレにも気を使わず、流行になんて乗るどころか逆行していた方なので、自分が美容院に行くとは思ってもみなかったことです。ただ、これが一人だったら実現していませんが、嫁がいれば百人力です。嫁には自分が美容院に行ったことがないことを伝えているわけで、それを承知で嫁も一緒に来ているわけですから、自分が何かやらかしても絶対味方についてくれるはずです。
いよいよ店に入って始まると、もう、いきなり散髪屋とは勝手が違います。自分の思っている散髪屋の流れとはこういうものです。
- ビデオを選ぶ
- イヤホンを付ける
- 頭を蒸らす
- 髪を切る
- 顔を剃る
- 頭を洗う
- 乾かす
- マッサージ
- 最後まで観る
大体どこの散髪屋でも、こうなっているはずです。間違いありません。
しかし、この美容室ではいきなりマッサージから入ってきました。これで自分は混乱のパニック状態です。しかし、嫁は先にカットに入っているので、いくら目で合図しても反応してくれません。そして、マッサージしてくれている人が話しかけてくるのです。
広島から大阪にやってきた美容師見習い
パニックの中、必死で状況判断をしていると、どうやらこの店では髪を触れるスタッフが少ないので、自分は先にマッサージでもしてくつろいでもらっている状況だったみたいです。自分が行っていた散髪屋ではビデオ鑑賞という方法がありましたので、髪を切るおっちゃんがひとりしかいなくても、おじいちゃんがビデオセレクトの案内をしていれば座っているだけで文句言う人はいません。
しかし、この美容院にはビデオがありませんので、人間が相手をするということなのでしょう。当然ながらマッサージだけでなく、自分が暇にならないように話しかけてくれていたのです。まだ10代くらいの若い男性でした。
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美容師見習いの身の上話
彼の話を聞いてみると、こういうことがわかってきました。
- 広島出身である
- 美容師になりたくて大阪に来た
- 今はこの店で見習いで勉強中
- まだ大阪に来てから日が浅い
- 店の近くで初めてのひとり暮らし
- 地元じゃないので良くわからない
話に流れで、自分も結婚してこの地に引っ越してきたばかりなので同じような境遇ですね。なんて、精一杯の歩み寄りを行い、なんとか平常心を保つことにしました。しかし、そんな話の流れで行われた彼とのやりとりで、もう二度と美容室に行かなくなる出来事が起こります。
やさしい言葉をかけたつもりが
どうみても自分の方が年上ということ、そしてお客さんと店員さんということ、自分の方が大阪の事はわかっていること、そういった意味をこめてこんな言葉を彼にかけました。「そっかぁ、こっちの水には少しは慣れた?」そうすると彼はこう答えてくれました。「ハイ!浄水器つけてるんで大丈夫です!」
いや、別にダメなわけじゃないんですし、たいしたことではないのでしょう。そして彼が若くて知らなかっただけでしょう。この会話の流れでの『水』とは『土地』や『風土』といった意味を持つことをわからなかっただけなのです。
しかし、自分にとって髪を切る場所とは、もっと居心地の良い場所のはずでした。ビデオのこともそうですが、ある日、冗談でアメリカ兵がするような昔ながらのGIカットにして欲しいと言ったら、手こずりながらもやってくれた場所なのです。
それを最後に散髪屋めぐり
その日、自分も嫁もその美容室でキレイにしてもらえました。しかし、その美容室には二度と行くことはありませんでした。自分の勝手な言い分でしたが嫁も違う美容室に通うようになりました。そして、自分は美容室には行かなくなりました。もう完全に偏見であり狂っているとは思いますが、もともとオシャレにこだわらない自分にとっては美容室は遠い場所だったのです。
散髪屋にもオシャレな店がありますが、そんなトコには行きません。昔ながらの散髪屋で大衆理髪店と言われるようなところを選んで行きます。しかし、安かろう悪かろうはダメです。オシャレな髪型は要りませんが確かな腕前は求めます。我がままですね。
最後に
自分が行っていた、ビデオを見せてくれる散髪屋はなくなったと風の噂で聞きました。そして、自分が行った美容室も違う経営者に変わっていました。美容室の数は年々増えているそうで、散髪屋は減っているようです。(厚生省のデータより)
本当にしょーもないことなのですが、なんとなおっさんの生きにくい世の中になっているのですね。いつか自分が美容室に行かないと行けなくなる日が来るのでしょうか。なんだかへんなところに着地しましたが、これも生きにくい世の中のせいにしておきます。なんてね。
でわ、股!!
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