前回に続き、親族の集まり(法事)のために四国に行ったときの話です。
さて、前回はお坊さんに説教をした話を書きましたが、今回は孫のいるおじさんの話。
そのおじさんは、若い頃はナントカ省で働く研究者だったのが、結婚して家族を養うためにお金が必要だ!という理由だけで獣医になり、その後、家族を養うだけのお金を稼いだものの「もうちょっと必要よ!」と奥様に言われながら獣医を続け、そして奥様に「ヨシ!」と許可をもらったらアッサリ獣医を廃業し、今度は日本中を、行く先々で仕事を探しながら旅するという、変わり者といえばそれまでですが、とにかくおもしろい方です。
で、今回の集まりには、そのおじさんの娘さんとお孫さん2人(6歳と3歳)も参加していたので、勝手にではありますが「大好きなおじいちゃ~ん!」そして「可愛くて仕方がない孫~!」みたいなシーンが繰り広げる思っていました。
が、全然そうならない。
孫はおじいちゃんに寄って行かず、おじいちゃんから孫に寄っていくこともない。
長年スイミングスクールでコーチの仕事をしてきた自分としては、こういう何気ない素振りというか関係性が気になりましたが、だからといって「オイ!どうなってんねん!」と切り込むほどの立場でも関係性でもないので、じっと黙っていました。
しかし、夜になり、お酒が入ったことで我慢も限界となり、さすがにストレートに「オイ!どうなってんねん!」とは聞けませんが、話の流れで誰かが「お孫さん、かわいいですよね~」と言ったとき、それとなく聞いてみると・・・
「かわいくない」
それが本心なのかどうかはわかりませんが、「3歳はまだかわいいけれど、6歳はもうだめだ」という話を聞いて、かなり本心に近いのでは?となりました。
しかし、それに対して「孫はかわいいものでしょ!?」とならないのは、確かに腹が立つ生き物であり、生意気で、すぐ調子の乗って、そのくせミスしたら泣いてごまかして、それが子どもといえばそれまでですが、大人の基準に合わせてみると、とんでもないヤツです。
ただ、自分が長年スイミングスクールでコーチをやってこれたのは、子どもを「かわいい」と思わずに「おもしろい」と思っていたからで、たとえ3歳の子どもでも大人扱いをして、普通の大人ではやらない反応や行動を見ておもしろがることができたからだと思います。
もちろん子どもはかわいいですし、それこそ天使ちゃんではありますが、それは大人が勝手に決めた解釈であり、その期待通りじゃなかったからといって距離を取るのは、ちょっと違う気がします。
といっても自分の場合は仕事であり、孫どころか子どもすらいないので、お坊さんのときみたいに偉そうに講釈を垂れることはせず、「確かにかわいくないですよね~」と返しつつも、「でもね、おもしろいですよ?」とだけ言うことしておきました。
じゃないと、お酒が不味くなるような気がしたのでね。
そして翌朝。
それぞれが帰路に就くまでのわずかな時間、2人の子どもを連れて帰るお母さん(おじさんの娘さん)に、「子育て大変だと思いますけど、無理しないでくださいね」と伝えてお別れしましたが、余計なお世話だったかもな~と、朝ゴハンの卵かけご飯を食べながら思いましたとさ。
でわ、股!!