先日、義父が永眠しました。
もう何年も人工透析をしていて、今年に入ってからはガンに侵されていることもわかり、医者からは「今年持つかどうか・・・」と言われていました。
なので、ある程度の覚悟と準備はしていたつもりですが、それでもやっぱり今までいた人がいなくなるというのは、寂しいもので、ドタバタするものですね。
生前、義父と直接深く長く話すことは、ほとんどありませんでした。
たぶん義父には「うちの娘をもらってくれた」という感覚があって、義理の息子である自分を、いつも気にかけてくれていた記憶しかありません。
なので本当の義父のことを知るのは、いつも嫁さんの口からでした。
3年ほど前、自分は会社を辞めることにしました。
それを嫁さんに相談せず決めたので、大反対されるか、もしかるすると離婚・・・とも考えていましたが、さすがに内緒にするわけにはいきません。
覚悟を決めて会社を辞める話をすると、嫁さんは「ハァ~」と大きなタメ息を吐き出しながら、こんな話をしてくれました。
実は昔、お父ちゃんが突然会社を辞めたことがある。
家族がなぜそうなったかを聞いたら、会社でクビを宣告された人がいて、それを聞いたお父ちゃんが、「なら自分が辞めるから、その人は辞めさせないでくれ」と会社に直談判し、それで帰ってきた。
もちろんお母ちゃんは「なんで!?」という顔をしていたけれど、その次の瞬間には「まぁ何とかなるか」と諦めて、家事を始めていた。
この話をどう受け止めるかは人それぞれだけど、アナタはこういう話が大好きだから、それを勝手に内部変換して「自分も会社を辞める!」とか言い出すと思ったから話していなかったけれど、まさかこんなことになるとはね。
ま、でも何とかなるか。
自分が会社を辞めたのは、会社との考え方の差が開きすぎたことが大きな原因ではあるのですが、そのことで恩師と呼べる人が会社を去ることになり、それが最後の引き金となりました。
つまり、お父ちゃんの会社を辞めた理由と重ならせるには、ちょっと無理がありますが、「人が辞めたことが退職の理由」という部分は、重なります。
そして、その話を聞いた自分はなんだか勇気をもらった気がして、会社を辞めることで未来が暗くなる予想もしていたのですが、それで目の前がパッと明るくなりました。
今さらながらですが、本当にありがとうございます。
どうかゆっくりお休みいただき、天国から私たち夫婦を見守っていただけると幸いです。
でわ、また。