これまでに自分が出会ってきたスタッフのよもやま話です。
すべて真実から書かれていますが、多少の脚色をしております。
決して批判やディスってるわけではございませんのであしからず。
今回の主人公は
高校を卒業して大学に入学し、そのタイミングでアルバイトの募集に応募してきた『彼』が今回のお話の主人公です。そのとき18歳だったと思います。その彼が面接で行ったことを自分は一生忘れることはできないでしょう。
普通に面接を
その当時、自分の仕事が忙しかったこともあり、同時に複数名の面接をすることがありました。別に特別なことでもなく1次面接として行い、気になることがあれば再度電話で確認したりするのでこの面接は見た目がどうかなどの簡単な内容で行っているものでした。そのときも2名同時に面接するということで、男女が自分の前に座りました。
よくある質問を
確か女性の方から先にいろいろ聞いていたように思います。質問内容も『なぜこの仕事を選んだか?』とか『過去にどんなアルバイトをしたか?』とかそんな当たり前のことです。彼にも同じようなことを聞いていくのですが、面接に付き物の履歴書の内容について気になることが書かれていました。
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水泳を始めた理由は
彼の履歴書には、中学時代はバスケットボール部で高校時代には水泳部と書かれています。自分としてはここに何か重要なポイントがあるとは全く思わず、ただ単に彼が話しやすいことじゃなかろうかと思い彼にこう聞きました。
『へぇ~、これ中学はバスケやのに、なんで高校から水泳はじめたん?』
このひと言に彼が取った行動が
この質問に対し彼は迷いなく、語り始めました。
『ハイ!それはですね、実は中学の友人で水泳部やったやつがいまして・・・』
『オイ彼!お前クラブどうするん?』
『いやぁ~中学でバスケやったけど、どないしょうかな~』
『じゃあ、おれ高校も水泳部入るからお前も来いよ!』
『でもなぁ~おれそんなに泳ぎ上手くないからなぁ~』
『大丈夫やって!おれがいっしょにおるやん!』
『そっか、そやな!ほんならおれも水泳部にするわ!』
『おーし!楽しみやな!』
『と、いうわけで高校から水泳部に入りました』
おわかりいただけるだろうか・・・
果たしてこの文章で伝わっているかどうかもどかしいのですが。これ、彼が面接の席でひとり芝居を始めたんです。ひとりで自分と友人を表情も手振りも交えながらリアルな感じで演じていくのです。そのくせ最後の『と、いうわけで高校から水泳部に入りました』のところで超まじめな顔に戻るんです。面接官である自分も笑いをこらえるのに必死でしたが、もうひとりの面接を受けに来た女性のあっけに取られた顔は忘れられません。
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しかし、採用に
結果的に彼は、自宅を出て大学の近くに引っ越すことを理由に辞めるのですが、それまで1年ほど働いてもらいました。なぜ採用したかと言えば単純に面白そうだったからで、実際スイミングの仕事として子どもには人気がありました。しかし、それに反して世間一般のルールが理解できずに苦労もしていました。あぁ天は二物を与えず。
人を上手く使えるか
たぶん、使えるかって書いている時点でダメなんでしょうけど、人に良い仕事をしてもらうって難しいものですね。自分も会社に上手く使ってもらえたら良かったんですけどね。きっと彼もどこかでがんばってくれていると思います。
でわ、股!!
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