「顔と名前だけでも憶えて帰って下さい」とは、落語や漫才の最初によく言われる言葉ですが、スイミングスクールのコーチも同じで、子どもに名前を覚えてことは、とても大事なことです。
例えば、子どもがレッスンを終えて家に帰り、仕事から帰ったお父さん(もしくはお母さん)に「今日はプールどうやった?」と聞かれて、ただ「面白かったよ」と答えるのと、「〇〇コーチがこんなことして、面白かったよ」と答えるのでは、ほんの少しかもしれないですが、違うと思うのです。
が、かといって「子どもが覚えてくれるかどうか?」は別の話であり、さらに言えば「覚えるのが当たり前」でもありません。
そのことを、長年やって嫌というほど経験しているので、わざと(自分の)名前を何度も言ったり、わざと何度も聞いたり、ときにはコール&レスポンスしたり、覚えてもらうための努力をしてきました。
先日、自分が担当するクラスに、サブコーチがつきました。
サブコーチの目的は色々ありますが、今回は「既に経験はあるが、この現場は初めて」というパターンで、とりあえず雰囲気をわかってもらって、サブ期間終了後メインになるパターンです。
ただ、あくまでもメインは自分であり、もちろんサブコーチとして紹介はしますが、それ以上のこと(コール&レスポンスなど)はしていません。
で、そのサブがついて3回目。
いつものように挨拶からレッスンを始め、子どもにコーチの名前を聞いたのですが、サブコーチの名前を、誰も言えませんでした。
しかし、それは当然のことで、そのクラスでサブコーチの名前を言った(紹介した)のは2回だけであり、逆に覚えている方が怖いくらいの状況です。
なので、自分としては何の問題もなかったのですが、問題はサブの方でした。
「わざとやろ~」
ボソッとですが、確実に、サブコーチが言うのを聞いて、顔と名前を憶えてもらうことの大変さを知る自分としては、瞬間湯沸かし器のごとく「それは違う!」と言ってしまいました。
子どもの前でごめんなさい。
アルバイトが社員に向かってごめんなさい。
でもね、その考え方ではダメなのですよ。
子どものせいにしたらダメ!絶対!なのですよ。
覚えてもらうためには、努力と工夫が必要なのですよ。
などと、ここに書いてる暇があったら、そのサブコーチにちゃんと説明したらいいのですが、それは自分の仕事の範疇を越えるので、あえてやりません。
ただ、いつもなら仕事のある日はグッスリ眠れるのに、すぐに目が覚めてその後も眠れなかったのは、やっぱり気になっているのかも。
というか、何でそんなこと言うんだろう?
でわ、股!!