アブドーラ・ザ・ブッチャーとタイガー・ジェット・シンといえば、かつて日本のプロレス界を荒らしまわった外国人ヒール(悪役)レスラーであり、ここにザ・シークを加えると、世界三大ヒールの完成となります。
ブッチャーもシンも、会場にテーマ曲が流れて入場してくるだけで客は逃げまどい、一瞬で会場の雰囲気を作り上げる、もちろん悪役ではありますが、本当の意味でのトップレスラーでした。
ただ、同じヒールレスラーでも違いがあったそうで、この2人を知る関係者によると、シンは早めに控室に入り、長い時間をかけて、まるで自分に暗示をかけるかのように、『狂人』と名付けられたキャラクターになっていくのだそうです。
「ヒールレスラーは実はいい人説」というのはプロレス界隈では有名で、シンも地元では名士で、普段は礼儀正しい紳士で、そこからヒールレスラーに変わるまでには、相当な覚悟と時間がかかるのでしょうね。
ところで私ことマスクド・ニシオカも、普段は物静かなただのおっさんで、嫁さんと2人の生活でしゃべることもなく、大声なんて出すことなんてとんでもないのですが、それがプール全体に響き渡るくらいの爆音を発し、子どもの前で踊り狂い、笑いと悲鳴を出させるコーチに変わるまでには、そこそこの覚悟と時間が必要なのです。
という話を、現在働いているスイミングスクールで「ニシオカさんって、いつも出勤が早いですよね?」と聞いてくるスタッフに言いたいのですが、なんとなくプロレスのプの字も知らなそうなので、いつも飲み込んでいます。
でわ、股!!