19歳で、スイミングスクールの水泳コーチとしてデビューしました。
その頃は子どもがたくさんいて、しかもプールが狭いうえに天井が低くて、さらに周りには大きな声を出すベテランコーチばかりで、多少の声量だと子どもに伝わらないので、いつもボリュームを上げていました。
それから35年。
今もスイミングスクールでコーチをしていて、先日、たまたま両隣のコース(レーン)がコーチデビューの若者でした。
いつものようにボリュームを上げていると、両隣の子どはたちがこっちを見て、デビューしたコーチは「こっち見て~!」となり、サブについたベテランコーチが「ニシオカさんの爆音にやられてる・・・」となりました。
レッスン後、デビューした若者コーチ2人に謝りました。
「声が大きくてごめんね」
しかし、続けてこう言いました。
「けど、ボリュームを下げるつもりはないから」
時代は変わり、子どもの数も減り、大きな声は不要かもしれません。
ただ、子どもは変わらなくて、大きな声には振り向いて、小さな声には見向きもしません。
常に楽しそうなことを目で追いかけるのが子どもで、そこに割って入る音量じゃないと、振り向かせることは難しいのです。
もちろん、自分も若者と同じアルバイトであり、首は突っ込まないと決めているので、若者2人に偉そうに話をするつもりはありません。
ただ、あのときのように、高き山としてそびえ立つことが先輩コーチの役割だと信じて、今後もボリュームは下げません。
みたいな話を嫁さんにしたら、「可哀想!」とぶった切られましたとさ。
ふぅ~。
でわ、股!!